リップクリームみたいな気軽さで
つけている香水の銘柄をぶちまけるのは、すごく品がない行為というか、せっかくセンシュアルに印象を残すことができて、秘密めいていることに意味があると信じているので、ナンセンスなことだと思ってしらけてしまう。それをあえてやってみようというのは、自分的香りの遍歴にやっと、誰かの能書きでない自己の履歴書ができたような「学び」を感じることができたからだ。
高校生の頃から憧れていた女性像というのが、ジャンヌ・モローのごとく退廃的なフランス女優であり、オリエンタル調の重たい香りばかりつけて