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三つ子の魂百まで

私は3歳の双子女児を育てている母。

平日はフルタイムで働いており、双子は保育園に預けている。

今は梅雨でむしむしとした気候が続き、昼夜の気温差などで大人でも体調を崩しやすい時期。

園でも夏風邪が流行りはじめ、ついに我が子にもやってきた夏風邪。4月、5月はなんとか元気に過ごせていたけど、やっぱり熱が出たか……と心配な反面、

「また仕事、休まなきゃな、迷惑かけるな…」と職場にも申し訳なさがつのり心身共に疲弊する。

我が子は同時にではなく、いつも時間差で発熱する。だいたい2日後とかだ。そして休みは1週間コースとなる。双子のママあるあるなのかなと思っているけど、実際に同世代の子をもつママも同じ状況下で大抵休んでも2~3日で出てくるし、我が家だけ特別身体が弱いのか?なぜこんなに長くかかるのか?と考えても仕方のない、比べてもいけないとわかっていながらもそんな考えがぐるぐる頭をめぐり、素直に子どもを心配して診ていない自分に気付き、自己嫌悪に陥りイライラしてしまう。

そして高熱が出ていても元気な子ども。

こちらの言うことをなかなか、聞かない。

安静になんてしてくれず。二人でわいわい遊んで、ぎゃーぎゃーと喧嘩が始まり、

病院受診も行くだけで大変疲れる。

夜中の高熱と咳込みで対応し、寝不足な身体では、私自身にも余裕がなくなり、ちょっとしたことでもイライラしてしまう。

こちらの心配をよそにゲラゲラとおふざけをしている我が子を見ると怒りが爆発。大声で怒鳴り、感情のまま子どもにあたってしまった。

一緒に昼寝して寝落ちしてしまい、子どもより先に目覚めた時に、ふと我に返った。


私の仕事は認知症病棟で勤務する作業療法士だ。認知症を呈した高齢者を対象に関わっていて、認知症でも中等度~重度の方、他の病院でも対応困難な方々が入院されている。会話が成立しない、こちらの指示が通らない。転倒リスクの高い方が歩きまわる。放尿したり異食したり、暴言暴力のある方もいる。そんな方たちの暮らしをサポートする仕事。この現場で働きだして、コミュニケーションの取り方、考え方の重要性を日々感じている。認知症になった人たちは、独自の世界観がある。記憶が薄れるなか、過去の記憶の中を巡りながら今を生きていたりする。認知機能の低下と同時に、当たり前にできていた身の回りのことなどができなくなっていく。

トイレでの後始末を手伝い、食事を手伝う、食べこぼしを片付けて、お風呂で身体を洗う、着替えを一緒にする。身体を動かし遊んだり(レクリエーション)する。幼子と同じように母(人)の手が必要になる。

家でも職場でも同じようなことしてるなー

と思うことが多々ある。

認知症になり、どんなにわからないことが増えても、相手の感情を感じとる能力は最後まで残る。愛情をもって、尊厳をもって接すれば、相手も安心し、心を開いてくれる。暴れている方でも、そばにいて寄り添うだけでも落ち着く方もいる。問題が解決しなかったとしても、その方々に真剣に向き合うことの大切さを身にしみて感じている。

はずなのに、、


我が子に対して自分は怒ってばかりではないか。子どもの話をまともに聞かずに、あれしなさい!これしちゃダメ!の嵐だったではないか。

何をしてたんだ自分は。と猛反省した。

ましてや、体調を崩している我が子につらい悲しい思いをさせてしまった。母失格。

「三つ子の魂百まで」ということわざがある。幼い頃に表れている気質や特徴は、歳をとっても変わらないということ。

私の価値観を子どもに、押し付けるのではなく、子どもが見ている世界観、もっている価値観を理解しようと向き合うこと、愛情もって寄り添うこと。ダメと縛らずたくさん経験させてあげて見守ること。

子育ても介護も根本的な部分は同じなのかな、と感じた。

子どもは軽く咳は残っているが、だいぶ元の二人に回復してきた。

週末は我が子とめいいっぱい向き合う時間にしよう。

#子どもに教えられたこと

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