見出し画像

【カオリ】想造

ひたすら君らの未来を想ったの

お節介だろうとも

僕が君らだったら

上手く出来そうにないからさ

幾分か似ている君らの道が少しでも

広くなるように

僕は

それが唯一

この世界で僕を残す

手がかりになるんじゃないかって

おもったの

声にならない音がきこえる

僕は

誰も周りにいない場所見つけ

天を仰ぐ

まぶた閉じ

会うべき人がいるかも知れない

この世界の未来を願おう

ひたすら願ったそれは

僕を削りながらも残ってた

その都度

僕は君らの輪郭を垣間見る

苦しそうな子を

知りながらも

創造させた

あの人たちとの会話は

君らに重ねる試練と苦悩なのに

僕の浅ましさが

きっと

きっと

あの人たちじゃないよ

きっと僕だ

時は過ぎさり季節は巡る

ほらごらん

君らは

僕が憂うほど

弱くはないの

君らが

君らの力で手に入れた

居場所なの

ねえカオリ

もういいかな

僕はやることやったでしょう?

気配をたどり

彼女に

心の中で会話する

僕の

僕だけの癖

何も言ってくれない「彼女」に

僕は想う


まだなのか、と。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?