北陸の空が真っ青であればいいのに

『ボトルネック』
米澤穂信

個人的には金沢はすごく思い出深い土地なので、
読んでる時は、同級生と思い出話をしているような感覚になった!
金沢市内のバス社会なところとか、住んでいたことがある人にしかわからない地名の数々、北陸の電車のシステムとか、様々な要素で懐かしさをとっても感じた。

文庫本にかけられていた帯には、「ミステリーランキング1位!」と大々的に打ち出してはいたものの、ミステリーとしてはそんなに面白くなかったかな。

途中から語り手に対してイライラしてきてしまったから、それもあるかもしれない。笑

北陸の冬は人間の精神を蝕むということは、住んだことのある人ならみんな知っている。
主にその原因は空のせいだと、私は思う。
そこで出会った人々が暖かいだけに、本当に悲しい事実だと思う。
今でも、私の大好きな何人かは北陸に住み続けている。
故郷というのは、人を縛り付ける魔法のようなものがあるから、
北陸を故郷とする人々は、なんと不幸なことだろうか、と
思わざるを得ない。


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