xLINK丸の内パークビル/Artistインタビュー②森丈人
こんにちは!YOMAFIG.です。
xLINK丸の内のアートを制作して下さったアーティストの森丈人さんに作品についてお話を伺ってみました。
コミッションワーク制作を請けたのは・・・
ー森さんはどうしてこの「xLINK丸の内パークビル」というオフィスへのコミッションワーク制作を請けて下さったのでしょうか?
(森)
YOMAFIG.とこれまでご一緒してきたことはもちろんですが、オフィスビルに作品が常設されるという経験がなかったので、作家として「一度経験してみたい!」と思いました。
また酒井さん同様、隣のビルである新東京ビルにて壁画を担当させて頂いたことがあったのでこのエリアに親近感も覚えておりました。
「丸の内」はパッとイメージすることが難しかった
ー新東京ビルや丸の内パークビルに携わるまで、丸の内についてはどのような印象を持っていましたか?
(森)
京都在住というのもあり、正直「ビルがたくさん・オフィスがたくさん。自然が全然ない」というイメージでした。
僕の作品は、インターネット上に存在するイメージから人や動物、植物などをサンプリングして制作しているのですが、「丸の内」のサンプリングはなかなかパッとイメージすることが難しかったです。
丸の内エリアの鳥瞰3Dマップからカタチをサンプリング
ー丸の内をテーマにサンプリングしてくださったとのことですが、具体的にどのようにサンプリングされたか伺えますでしょうか?
(森)
最初は東京駅の定点カメラでサンプリングを試みましたが、なかなか望ましい形をサンプリング出来ず、次はGoogle Mapのストリートビューで「丸の内にいる人」を集め、その次は昔の丸の内の写真をインターネット上で探しましたがどの方法もなかなかピンとくる形に出会えず・・・。
最後は、国交省が提供している3D都市MAPを用い、丸の内エリアの鳥瞰3Dデータからサンプリングを行うことで制作しました!
普段は制約なくランダムにサンプリングすることが多かったのですが、「丸の内」でキーワードを絞ったときになかなかいい形に出会えず最初は苦戦しましたね。
ーいつものshelfシリーズよりは棚にも立体感があるように感じます。
(森)
建築物をサンプリングしたということもあり、立体感をより出せるようモデリングペーストで棚も立体的に仕上げました。
横からみたときに厚みを感じられるようにカッティングプリントした紙も通常の作品より分厚い版画の紙に変更して制作しております。
絵画×切り紙の独自手法でコレクション欲を昇華!
ー街に合わせて棚も変えてくださったのですね!ところで、森さんはこのような「shelf」シリーズを作り始めるきっかけはどのようなものだったのでしょうか?
(森)
最初はいわゆるイメージ通りの絵画のように筆でキャンバスに描いて制作をしていました。ただ、徐々に何か新しい手法を試したい!と考え、絵の具を紙に垂らして転写しての制作を始めました。そうすると、直接画面に描くよりも偶発的な模様がうまれる頻度が高くなり面白かったんです。
紙を切り貼りして制作することについては、紙の配置を変えることで何度でも構図を変えられる(糊で紙を貼るまでいくらでも動かせるので)ことが、自分の感覚に合い、この手法を続けています。
ーサンプリングした形を「棚」に配置していくことについてはどのような理由があるのでしょうか?
(森)
僕にはコレクター的な収集欲があるのですが、その収集欲を作品で消化させられないかなと考えたことが一つの理由です。コレクターは自宅の棚に収集したフィギアなどを陳列していくと思いますが、僕はネット上で自身の好きな形をコレクションして、作品の中に陳列しているイメージです。だから最初はウルトラマンなど自身が好きな形ばかりをサンプリングしてましたよ!
ーそれでは、最後に作品の注目してほしいポイントがあればお聞かせください!
(森)
今回制作した作品は丸の内エリア周辺の建物を上から見たカタチを収集した作品になります。一つ一つのカタチをじっくり見てもらったり、カタチ同士の響き合いみたいなもの感じていただければ嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございます!
アートについて、気になることやご相談があればいつでもYOMAFIG.までお気軽にご質問頂けましたら嬉しいです。
それでは、お仕事の合間に作品をご鑑賞頂き、ありがとうございました!
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