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【朗読】フォロワー様作品6編

先日、ゆる募朗読企画第2弾として、朗読してほしい作品を募集しました。
前回は拙作の朗読でしたが、今回は交流のあるフォロワー様の作品を読ませていただきました。交流のある方に限定させていただいたのは、ある程度数を絞るためと、万一トラブルに発展しては豆腐メンタルの私には耐えられないので、それを避けたかったからです。信頼できるみなさまの作品をぜひ読ませてください、と募集させていただきました。
すると、6名の方からご応募いただきました。
ご応募くださったみなさま、ありがとうございます!5名程度がいいなと思っていたので、ちょうどよかったです。
そして、本当は応募したかったけどできなかったという方が万一いらっしゃいましたら、申し訳ございません。
もしご好評いただき、私自身の余裕が今後あれば、またこのような機会を設けさせていただければなと思っております。
交流はなくてもいつもスキをくださる方、本当にありがとうございます。お名前、アイコンを見るたびうれしくなっています。

前置きが長くなりましたが、どの原作も本当に素晴らしい作品ばかりですので、お時間のあるときに少しずつ、ぜひお聴きいただけましたら幸いです。アマチュア中のアマチュアの朗読ですので、たとえば、冷たいお皿洗いの時間とか、コトコト煮込む料理の待ち時間とか、洗濯物干しや掃除片付けの間のBGMにでも。(冬に水仕事って特につらいじゃないですか…その紛らわしになれば。)
既に読了済の方も多いと存じますが、朗読からご興味を持っていただけたら、原作とそのシリーズをぜひお読みになってみてください。
それでは、どうぞ!
(掲載はご応募順とさせていただきます。)

りようさん作「まるめがねはまるで まる2」

雪華さん作「薔薇垣の聖母子(後)」

いぬいゆうたさん作「水彩画の街で」

はーぼさん作「ふっかつのじゅもん」

りみっとさん作「新しい星座」

めろさん作「おでんのつゆ20円 お気軽にどうぞ」

あとがき

各作品の感想と読んだときの思いを勝手ながら記します。
※ネタバレ注意です。

「まるめがねはまるで まる2」
詩人のりようさんの小説。(以下、クリエイター様の肩書きは私個人の印象です。)
主人公のまるめがねちゃん視点で描かれた本作品。
回想シーンは胸が痛む。私自身、一昨年から昨年にかけて、祖父母が相次いでこの世を去り、母のことで悩んだから、余計に。
母も父も今、いろいろあるけれど元気でいてくれていることに、年末年始にとても感謝した。まるめがねちゃんのそばに寄り添うお父さんがいてくれたように、私にもそばに両親と妹がいてくれたから、今がある。
「もしも」
お父さんの教えが息づいていて、今のまるめがねちゃんは未来に向かって魔法をかけている。
まだ完結しておりませんが、シリーズを通してお読みになるとより味わい深いと思います。
甘酸っぱい青春を味わう現在と、葛藤する父子の感情表現を、少し声音を変えて表現しようと努めました。

「薔薇垣の聖母子(後)」
歌人の雪華さんの小説。
「コウノドリ」という大好きなドラマ・漫画を思い出す。麻里の心痛が痛いほど伝わってくるし、亮輔の麻里を思うがゆえの言動もわかるし、だからこそのすれ違いが苦しくてって、これは中編までの感想だった。寄り添う亮輔、院長先生、助産師さん、朝陽くんの優しさがわかるだけに、結末もやるせない。この痛みは経験しないとわからないだろうし、簡単には救われない。それでも、亮輔やお義母さんの存在があるから、朝陽くんとの奇蹟の時間があるから、ゆっくりと彼女は世界を生きていくのではないかと感じました。
感情をどの程度込めるか、一番悩みました。収録した日、雨が降っていて暗かったのですが、読んでいる途中でカーテンから光が漏れ、開けてみると雲間から光が差していました。なんという。作品の力でしょうか。
この作品も、ぜひシリーズ通して読んでいただきたいです。

「水彩画の街で」
ナレーターのいぬいゆうたさんの小説。
ソーダ・ヒロさん作詞作曲「水彩画の街」という楽曲からインスパイアされたという本作品。
情景描写が光っている。「水彩画の街」がキーワードとなり、壮太と亜紀子の距離が浮かび上がっていく。蓮の葉氷、私も目の前にしたら亜紀子と同様に興奮してしまいそうです。大学4年生ならではの素敵なお話で、以前私のエッセイを読んだ方はご存じと思いますが、初めてお付き合いしたときのことを思い出しました。私は2人がうらやましいです。最後に直接お別れと感謝が言えたから。
壮太の優しさが元彼に重なって、彼が語り手でもあるので、彼のほうに感情移入しながら読みました。いぬいさんは有名なナレーターさんですから、そんないぬいさんのお耳に入る朗読をするという緊張感が大いにありながらも、淡く輝く世界観に没入しながら楽しく読ませていただきました。

「ふっかつのじゅもん」
歴史好きライターのはーぼさんのショートショート。
ショートショートということで、オチが見事だ。おばあちゃん子の「わたし」が、おばあちゃんとの別れが迫る中、とあるアイデアを思いつき、実践する。しかし、おばあちゃんとの別れの時が来た。はからずも、今回ご応募いただいた作品のいずれも、大切な人との別れのシーンが出てくるお話だった。本作品は、そんな別れを経て最後に…心暖まる作品だ。
実際にこんな「ふっかつのじゅもん」が存在すればいいのに。現実には叶わないけれど、創作世界でなら実現できてしまう。ファンタジックなショートショート、ぜひご堪能あれ。
おばあちゃんの声を表現するのが難しかったです。回想のおばあちゃんと、今のおばあちゃん、そして最後の孫娘の話し方、うまく表現できたでしょうか。

「新しい星座」
小説家、エッセイストのりみっとさんの小説。
小学校の授業で星座早見盤を作ったり、大分は久住高原で家族と満天の星空を見たり、福岡や熊本の科学館でプラネタリウムを見たり、少し入っていた大学の天文サークルで篠山に天文観測に行ったり…星好きにはたまらない、ロマンチックな作品。Sheafさんの「ストーリーの種」から生まれている。
星座にまつわる神話には悲しいものが多くあるが、オルフェウスの話もそう。その話に思いを馳せていたら。ハッピーエンドな物語、ふたりで創っていけたらいいなと思う。こんなきゅんとする出会い、たまりませんね。天文サークルでは…なかったです。でも、初めて望遠鏡を覗いたり、流れ星を見たり、夏でも寒い原っぱで寝そべり、ただ星空の海に浸る。貴重な経験を思い出しました。でも、社会人になって、裸眼ではめっきり見える星が少なくなりました…そんな初々しさ、少しは出せているでしょうか。

「おでんのつゆ20円 お気軽にどうぞ」
作家、脚本家のめろさんのショートショート。
冬ピリカグランプリでピリカ賞を受賞された本作品。
人間関係が希薄になったといわれる今。たしかに、マンションのエレベーターで会ってもあいさつを交わすことは少ないし、八百屋で顔見知りの店員さんとおしゃべりなんてこともない。みんな、忙しい。自分のことで精一杯。
でも、今時の若者が冷たいわけじゃない。ほら、このバイトの彼もそう。叱られるの覚悟で情に厚い行動をとった。そして、その行動が人を救い、このコンビニを変えた。この作品の素敵なところは、最後の看板。バイトの彼の行動だけでなく、優しさ、温もりが受け継がれている。本当は、できることなら優しくありたい。フィクションだけど、実際に優しさに私も触れたことがあるし、そこかしこにある。私も優しくありたいです。
ほこほこのおでんの温もり、いいにおい、喜びが感じられる朗読になったでしょうか。

どの作品も語り足りませんが、このへんで。聴き手、読者の方それぞれで感じていただけましたら。
自分が書いていないものを朗読する、それも、著者の方にその朗読を聴いていただくという状況下で公開するのは、とても勇気がいるなと思いました。朗読すると、文字で感想を伝えるだけでなく、より私なりの作品解釈が伝わると思うんです。大丈夫かな、とドキドキしております。私の声を聞いて大切な作品を託していただいたので、どの作品も心を込めて朗読させていただきました。
そして、自分の作品を読んでいたときに気にしておらず、後で他の方々の朗読を聴いてはっと気づいたのが、著者の方のお名前を読み忘れていたこと。何名かの分を録り終えてから気づいてしまい、結構落ち込みました。これじゃいけん、と、すべて一から録り直しました。もしまたいつか朗読をさせていただくことがあれば、十分注意したいと思います。著作権について理解不足な点も多いので、お気づきの点があればご指摘いただけますと幸いです。
いったん下書きに入れてしまうと聞き返せず、飛ばすこともできないので、どうしても聞き直したいときに数分公開している間はヒヤヒヤしました。一時停止ができないので、宅配の方が来られたり、あまりに噛みすぎるとやり直し。スタエフやアンカーのようなツールのほうが配信向きなのでしょうが、なかなか使いこなせず。本当は録音アプリで録音して編集してアップできるツールのほうが便利でもあるんですけどね。その分、よし!と気合いを入れ、心地よい緊張感の中で録音しました。
ちなみに、各音声の見出し画像は、自分で撮ったものを使うか、合うものがなければ写真ACの写真を規約に則って使わせていただいたり、即席でCanvaで作っております。
いつか、エッセイを読んでみたいですし、他の方の作品も読んでみたいです。私が選者になるとどの作品も良すぎて選べないから、作者様に私の朗読で聴きたい作品を選んでいただきました。
最後に。実は、自信がほしかったんです、話すということに。もともと歯並びが悪くて滑舌も悪くて話すのは得意じゃなかったですが、いろいろあって今はより自信がなくて。口を動かす練習というか。フリートークは大の苦手で人と話すときも聞き手になることが多く、読む、というのがまず第一歩だなぁと。これなら私もできるかなと。本当の意味での朗読が、とてもとても高い技術力を要するのは承知しています。アマチュア中のアマチュアな私ですが、素敵な作品を読ませていただけること、本当にありがたく思います。
そして、聞いてくださったあなた。お忙しいところ、すべて聞いたら約1時間。お付き合いくださり本当にありがとうございました。(ここまで読まれていないかもしれませんが。)


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