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Q.ホームページ作成後に「SEO対策が重要」と聞きましたが自分でやろうと思います。

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Q.ホームページ作成後に「SEO対策が重要」と聞きましたが自分でやろうと思います。

ホームページを作成したら、SEO対策が重要だとホームページ制作会社から教えられました。調べてみたらSEO業者に委託すると非常に高価なので、自分でSEO対策を行おうと考えています。この考え方は間違っていますでしょうか?

ホームページ+SEO対策の黄金法則は崩壊した
本論に入る前に、SEO対策とは何かということを明らかにしておきましょう。今ではこの「SEO対策」という言葉も一般的になりつつあり、もしあなたがこの言葉をまったく知らず、そして独立開業を考えていたとしたら、やや注意ということになります。SEO対策という言葉は、インターネットマーケティングを学び始めると序盤に出てくる言葉になりますので、知らなかった場合にはここで正確に学んでおきましょう。

SEO対策とは、Search Engine Optimizationの略で日本語に直すと「検索エンジン最適化」になります。たとえば、「税理士」というキーワードでお客様が検索したとき、あなたのサイトがグーグルやヤフーなどでの検索結果の一番上に表示されるように、サイトの内部に手を加えることがSEO対策です。お客様が検索エンジンで検索したとき、あなたのサイトを最初に見つけることになれば、問い合わせや相談の数は必然的に増える、このような仕組みです。

SEO対策には、初歩的なものから専門的なものまであり、特殊な施策をしようと思えばそれなりの専門知識を学ばなければならない性質のものです。そのため、このSEO対策もホームページと同じく「自分でやったほうがよいか、自分で勉強してやったほうがよいか」という議論になりがちでした。しかし、現在ではひとつの結論が出ています。

結論というのは、「SEO対策はそれほど必要ない」というものです。冒頭で「正確に」知っておきましょうと伝えましたが、SEO対策については、やや間違った認識が多いのです。

結論からいえば、SEO対策の優先順位は低く、SEO対策をしなくても仕事は取れるというのが現在の状況です。

現在もっとも効果的なのは、「リスティング広告」である
なぜ、SEO対策が必要なくなったのでしょうか。

インターネット黎明期には、サイトの数はそれほど多くありませんでした。つまり、ライバルが少なかったのです。そのため、簡単なSEO対策で競合他社を押しのけて検索結果1位になるということが可能だったのです。

たとえば、私も「東京 起業」などの検索キーワードで2位や3位という上位表示を取ったことがあります。ただし、これは2003年の話です。素人がこのようなことを実現させることができたのは、やはりネット黎明期だったからだといえます。このような時代があったため、SEO対策はまるで黄金法則のように称えられてきた経緯があり、そして現代も根強く残っています。

しかし、競合他社が増えすぎた現代、SEO対策の輝きは鈍くなっていきました。SEO対策専門の会社も増え、SEO対策がまず素人では対抗できなくなりました。そして、前述の「税理士」などで1位を取ろうと思うと、月間数百万円の費用をかけてSEO対策をしなければならないというような状況にまでなってしまったのです。つまり、SEO対策は素人が入り込める領域ではなく、プロと資金力のある会社のステージとなってしまったのです。

そのようなSEO対策競争過熱時代に現れたのが「リスティング広告」でした。

この「リスティング広告」とは、検索エンジンの検索結果に表示される広告です(PPC広告ともいう)。前述の「税理士」というキーワードなら、このキーワードで検索されたときにあなたのサイトが表示され、そしてクリックされたときに初めて課金されるという広告です。クリック単価も自分で決めることができ、勝手に課金されるということはありません。さらに、このリスティング広告は設定さえしてしまえば即日表示されます。

これに対してSEO対策は、施策から結果が出るまで数ヶ月から半年かかるというのは標準的な期間であり、資金的にも施策かかる時間としてもSEO対策に比べ、リスティング広告のほうが優れているといえます。

ただし、場所によってはSEOで勝てる地域もある
これまでSEO対策よりもリスティング広告のほうがすぐれているとお伝えしましたが、条件によってはSEO対策が通用することがあります。それは、ライバルが少ない地方都市です。

主要都市と呼ばれるような地域は、どうしても競合他社が多くまたSEO対策の専門会社も多くなります。これに対して、地方都市はライバルもSEO対策専門会社もまだまだ少ない状況です。そういった地域は、地道にSEO対策をしかけることで結果が出ることがあります。ただし、あくまで速効性などを考えると、リスティング広告のほうが優秀であるといわざると得ません。過去の金科玉条を捨て、現代の考えに頭をスイッチできるか。この議論はそういうビジネス脳を試されている例であるともいえるでしょう。

【POINT】SEO対策が黄金法則だったのは過去の話。現代は速効性のあるリスティング広告のほうが、はるかに効果がある。ただし、SEO対策の効果がある地域もあるので、仕事が取れる地域かテストしてみよう。

※掲載されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、書籍販売当時のまま掲載しています。

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