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神影鎧装レツオウガ

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2019年2月の記事一覧

神影鎧装レツオウガ 第二十五話

神影鎧装レツオウガ 第二十五話

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Chapter04 交錯 02『地球は青かった』
 人類初の宇宙飛行士、ユーリイ・ガガーリンが残した有名な言葉だ。
 だがこの言葉が有名なのは、実は日本だけだったりする。なぜこうなったのかは諸説あるが、とにかくガガーリン氏は本来『空は非常に暗かった。一方、地球は青みがかっていた』と言ったのだそうだ。
 さりとて実際に地球を見上げれば、それも正確では無い事

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神影鎧装レツオウガ 第二十四話

神影鎧装レツオウガ 第二十四話

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Chapter04 交錯 01 日本でレツオウガがRフィールドを食い尽くしていた、丁度その頃。
 遙か西方、北極圏に位置する島国アイスランド。その首都レイキャビク。
 日本との時差は約九時間。整然と立ち並ぶ町並みは、未だ深夜の帳に眠っている。
 そうした、建物の内の一件。
 屋上。唐突に、電気とは違う光が瞬いた。霊力光である。
 光源は扉。少し錆が浮く蝶

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神影鎧装レツオウガ 第二十三話

神影鎧装レツオウガ 第二十三話

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Chapter03 魔狼 14 かちり、こちり。大げさな音を立て、柱時計が回る。
 時刻は八時二十分、もうすぐ朝のホームルームが始まる時間だ。校舎のほとんど隣にある翠明寮とはいえ、こんな時間までくすぶっている生徒はそうそういない。
 いるとすればそれは病欠か、あるいは何かを待っているか。それくらいだろう。
「来ないなぁ」
 そして今。玄関先で立ち尽くして

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神影鎧装レツオウガ 第二十二話

神影鎧装レツオウガ 第二十二話

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Chapter03 魔狼 13 轟、轟、轟。
 もう幾度目かになる激突が、Rフィールドを激震させる。
「う、お、おぉぉぉっ!」
 嵐のごとく霊力を渦巻かせ、絶え間なく降りしきる剣閃、剣閃、剣閃。
 鋼の巨体が、二つの闘志が、キロメートル単位の空間を縦横無尽に乱舞する。
「は、あ、あぁぁぁっ!」
 レツオウガは霊力装甲を、オーディンはマントを。改めて霊力噴

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