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「おはようございます」~小学生に学ぶ生活のあれこれ①~

朝の挨拶、どんなふうにしていますか?

私は教員を退職したあと、1年半ほど会社勤めをしていました。
そこで言われたこと。

「挨拶がいいね!」

嬉しい反面、私にとってはごく当たり前の日常のことを褒められ、最初にそう声をかけられたときには何がどういいのかもわからず、思わずきょとんとしてしまいました。

周りを意識して見てみると、なるほど。

オフィスに入室したときに誰に向かってでもなく「おはようございます」とうつむき加減に呟いて、足早に自席につく人のなんて多いこと。
また、誰に向かってでもなく呟かれた「おはようございます」に、振り向くこともなくパソコンを見つめたまま、また呟くように返される入り口近くの「おはようございます」。

この光景に私は違和感を覚えました。

誰に何の挨拶をしているのでしょうか。
これから一日の始まりだっていうのにこの世の終わりみたい!・・・は言い過ぎですが、無機質な空気感は否めませんでした。


小学校は挨拶に溢れています。
特に朝は元気いっぱいの明るい「おはよう」で学校中が満たされ、素敵な一日を予感させます。
今日は何して遊ぼうかな♡ 〇〇の授業がんばろう! 給食楽しみ♬
たくさんのエネルギーが感じられます。そしてなにより
「あ!〇〇ちゃん、おはよう!」
その一言で、挨拶をされた子どもの心は満たされます。
教師だって同じです。
「先生!おはようございます!」
その挨拶、笑顔でまた一日がんばる元気をもらいます。

私は担任として朝、登校時の子どもたちを笑顔で迎え入れたい、また何か様子の変化はないかいち早くキャッチしたいという思いで、早めに出勤し、子どもたちと挨拶を交わしていました。
でも、逆に私が元気をたくさんもらっていました。

子どもたちは教室に入るときに大きな声で挨拶をし、友達や先生を見つけてはまた挨拶をしていきます。ですから、ひとり毎朝何回も「おはよう」を言うのです。
挨拶はいくらしても減るものではありません。

私は教員室で一番後ろのドアの近くの席だったことが長くあったのですが、わざと前のドアから入り、広い教員室を前から後ろに向かい同僚の先生方に挨拶をしながら自分の席についていました。
忙しい教員の一日、一言も話さない同僚がいる日があることも珍しくありません。一緒の職場なのに一言も話さないなんて、なんだか寂しくありませんか。子どものことで一日バタバタと過ごしてしまうので、仕方ないのですが。それでも朝は教員朝礼があるので、全員教員室にいます。そのときに挨拶しまくるのです(笑)そうすると、「あ、◯◯先生と今日一言も話さなかった!」なんていう寂しい事態、希薄な関係は免れることができます。


会社員になってからもそんなテンションでいたものですから、周りの人からしたら少し異色だったのかもしれません。
でも、挨拶をきっかけに会話が生まれ、仕事がしやすい環境だったことは間違いありません。


私が挨拶を大切に、かつ当たり前にできるのは子どもたちのおかげです。

☀ 挨拶は、相手の目を見てニッコリと、ハッキリと。
☀ できるだけひとりひとりに、全員に。
☀ 笑顔の「おはよう」は毎日できるプレゼント。

私の挨拶は、子どもたちから学んだことなのです。




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