【当たり前を問い直す】宿題って家でやらなきゃダメ?
「学校あるある」シリーーーーズ!!
今日は、ほとんどの公立学校で行われている、アレについて考えを書いていこうと思います。
ある日の教室でのやり取り・・・
子「せんせ~い!〇〇君が、朝、学校で宿題やってました!」
先生「こらっ!〇〇さん、宿題は家でやるものですよ。ちゃんと家で終わらせてきなさい。」
〇〇「すいません。気を付けます・・・。(いいじゃん、別に。)」
はい、ということで「宿題=家庭学習。よって、宿題は家でやらなくてはいけないもの」ということについて、改めて考えてみます。
そもそも、宿題というのは結構いろいろな考え方があり、宿題自体意味がないのではないか、という考え方もあるくらいで、最近ではYouTube等でも取り上げられるようになりました。
また、欧米の学校教育では、宿題を廃止または禁止(!)している地域や学校があるなど、存在意義レベルで物議を醸しています。
ただし、現実問題、そのような議論があるからといって、すぐに皆さんが住む地域の学校で「宿題廃止だーー!」とはならないと思います。(少しずつ増えてきているみたいですけどね~)そこで、宿題を通じて、少しでも教育的価値を高めるために、今ある常識を疑ってみたいと思います。
ちなみに、私が立ち上げる「ミライをツクル学校」では、従来型の宿題を出す気はありません。詳しくは、立ち上げながら考えていこうと思っています。(つまり今は、何も決まっていません笑)
仲間を集めてみんなで議論して決めたいので、またそのうち決まります🤚
学校現場で言われる「宿題の価値・意義」
多くの学校では、家庭学習について、学校単位で指針を持っていて、時間や内容など、ある程度基準を決めています。そこでよく言われる、宿題の価値や意義が・・・
①「家庭での学習習慣をつける。」
②「予習・復習を通して、学習の定着を図る。」
といったものです。何校か勤務経験がありますが、大体はこのような認識で共通していました。
まあ、②は分かります。もちろん、効果的にできればの話ですが。ですので今回は、①に絞って考えていきます。
そもそも疑問なのが、「なぜ家庭での学習習慣をつけなくてはいけないのか?」ということです。
家で学習することが、学力の向上や学習習慣の定着に効果が高いみたいな研究結果ってあるのでしょうか?(研究結果を求めてしまうのは、メンタリストDaiGoさんの影響かw)どなたかご存知だったら、コメントください!
学校でやっても、家でやっても、カフェ☕️でやっても、同じ課題をこなすのであれば、場所を問う必要はないんじゃないかと、私は考えています。
家という場所は学習しやすい環境なのか?
この答えはずばり…
「人による」です!!!(そりゃそうだ)
家での学習が前向きにできる条件としては、
①家で学習するとメリットがある
または、少なくとも、
②家で学習することにデメリットがない
があると考えます。
まず①について。
考えられるメリットはいくつかありますが、
・家に学習に集中できる空間がある。
・「家族の学習タイム」のような時間が設定されている。
・わからない時に絶妙なタイミングで家族の誰かが温かく教えてくれる。
・頑張りを効果的に励まし価値づけてくれる。
など、これらの条件が整っていて、子どもの心の状態にフィットすれば、家で勉強することが苦にならず、前向きにできるかもしれません。
ただし、これらの条件も、少し間違えばサラリとデメリットに大変身しますのでご注意を!!
・集中できると大人が決め込んで、子ども部屋での勉強を強要する。
・子どもだけの学習時間を決めて、隣で大人がスマホゲーム…。
・「そんなのも分かんないの?」「学校で先生の話ちゃんと聞いてるの?」
・中身を見ずに「がんばったね~」
これで、一撃で子どものやる気を地の底へ突き落せます😨これらが②でいうところのデメリットに当たりますね。
また、家で学習しづらい条件として、家族との関わりや習い事なども考えられます。例えばよくありそうなのが、
・小さい弟や妹がいて、四六時中、宿題の邪魔をしてくる。
・1日の間に2つも3つも習い事を掛け持ちしていて、家に付いたらクタクタ、お風呂とご飯でそのまま就寝…
更に家庭によっては、
・両親が多忙で、年長者の子どもが下の兄弟の世話をしなければならない。
・病気がちの家族の代わりに家事をしなくてはならない。
なんて家庭もそこまで珍しくはないと思います。
そもそも、家は誰にとっても誘惑の塊ですよね。好きなゲームがあり、漫画があり、どこにお菓子やジュースがあるかも分かるし、ゆっくりできるソファーもある。(かな?)
そんな環境で、学校から決められて出された宿題をやる気になるなんて言うのは、本来的にはあり得ないのではないか?!とさえ、最近は思ってしまいます。家が、塾のような学習に特化して環境だとしたら・・・心が休まりませんよねw
そうやっていろいろ考えると、そもそも学校から帰った後に家で学習する、というルール自体が、子ども一人ひとりの置かれた環境を考えていない、少々乱暴なルールに思えてきませんか?
そもそも大人はどうなんだ?
コロナ禍で、在宅ワークが増えたときにも、家での仕事のしづらさがクローズアップされたのは記憶に新しいと思います。
それでも大人は、必要に応じて家の外に仕事場を設けることができたり、家庭内での環境整備を率先して行えたりできます。
が、子どもの場合はどうでしょうか?家での学習環境が良くない場合、次の一手を自力で打てるでしょうか?
お小遣いを持って、宿題をやるために、一人でカフェに行けるでしょうか?図書館などが自宅から遠い子は、一人で自転車こいで行くでしょうか?
「子どもは、勉強することが仕事」なんてことをよく言いますが、大人と比べてできることは、かなり限られています。
そもそも、大人の仕事と違い、残念ながら子どもには、宿題をしたことへの対価がありません。
「宿題をするのが当たり前」とか言われて、やっても普通で、やらないと怒られるもの。そもそも自分の興味があることでもない場合が多い・・・とくれば、ほとんどの子がやりたがらないのが自然ですよね。
宿題をやる場所やタイミングを自分で考えることで得られるもの
ここまで書いてきて、改めて「宿題を家でやること」にあまり意味を感じないのですが、更に問題だと感じでいることが、学校で先生に言われたとおりにしていることに、子どもたちが慣れきってしまうこと。
つまり、課題も答えも、口を開けて待っていれば、大人が運んできてくれるものであり、それをこなしていればいい、という思考に陥ることです。
そうして身につく力は、「言われたことを言われたとおりにやる力」。たとえテストで点を取る能力に長けていても、誰かが事細かに指示を出してくれないと、自分では課題解決できない。そんな力がついてしまうのを助長してはいけないと思います。
宿題をやる場所やタイミングを自分で考えることで、自分の置かれた環境や、自分の学習の到達具合などに合わせて、自分の学習方法をデザインする力が身に付きます。
そうして身につけた自己学習力は、現状の学力の高い低いに関わらず、その子の見えない力として、ずっと使えるものになっていくのだと思います。
ぜひ宿題一つとっても、みなさんが当たり前を疑い、考えるきっかけになってくれれば…と思います😄
一人一人にとって、どんな学習が最適か、子どもたちとともに考えていきたいですね〜
誰もが「自分を生き切る」世の中に!
まずは自分が生き切ろう!!
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