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どうやって商品アピールするの?

私が営業を行なっているヨコクラうどんは香川県の鬼無町という町です。鬼無町は隣の国分寺町とともに盆栽の産地として全国的に知られているエリアでもあります。

全国の松盆栽の生産の8割をこのエリアで担っていると言われ、文字通り町の中心産業となっています。
ところがここ数年、国内での盆栽の需要は縮小傾向にあり、それぞれの盆栽生産者の方々は業界の先行きに不安を感じている方も多いと耳にします。

そんな訳で、今回はうどん屋という全くの盆栽門外漢の私の考えるこれからの盆栽のあり方を少し書いてみようと思います。

§「盆栽」ってなあに?

そもそも現状の「盆栽」に対する認知度ってどの程度なのでしょうか?
その発生は14世紀ごろの詩文にも登場するほど古く、江戸時代には広く人々に愉しまれていた文化であり、かつては人々の趣味として広く市民権を得ていたのでしょうが、現在特にある年代以下にとってはほとんど触れる機会のない文化と言っても良いのではないでしょうか?

盆栽が徐々に衰退して行ったのにはたくさんの理由があるのでしょうけれど、今回はそれはひとまず横において、

世間の人は「盆栽」についてほとんど知らない

ここから話を始めてみたいと思います。
何かモノを売ろうとする際には兎にも角にもまずはお客さんにその商品を知ってもらわないと始まりません。
じゃあ、とにかく「盆栽」という商品を手当たり次第に人目につくところめがけて情報発信し続けていればいいのか?と言えば決してそうではありません。

§まずは「盆栽」の特性を知ろう(WHAT)

自社の商品の情報発信をするに当たってはその商品についての自己分析を行なっておく必要があります。
それは「盆栽の良いところ、悪いところ」「盆栽の強み、弱み」という様な分析よりも「特性」の様な形で理解しておくほうが良いでしょう。

なぜなら、「良い、悪い」の判断は個々人の解釈に委ねられるので、あくまでも販売する側からは「特徴や特性」としてお客さんに提案した方がいいと思います。

例えば、ある人にとっては「盆栽は育てる(完成する)のに時間がかかる」とネガティブに受け取られた事実を別の人は「ゆっくり時間をかけて楽しむことができる」とポジティブに解釈することは多々あると考えられるからです。

【私の考える盆栽の特性】
❶形の出来栄えの良さや美しさ
❷育成を楽しむ
❸資産価値の高い美術品
❹空間を演出する小道具

盆栽門外漢の私がぼんやりと盆栽に対して抱いている「イメージ特性」です(笑)
専門家の方から見ると検討はずれのことを言っているかもしれませんが、話の都合上、今回はこのまま話を展開させていただきます。

§誰に(WHO)?

では続けて先ほどの盆栽の特性についてお客さんに伝えていくことを考えてみたいと思います。その際に意識しておくべきなのは

「一番重要なことだけに絞る」

盆栽の生産者の方でしたら自分の商品に関して、世の中の誰よりも詳しくその魅力や世界観を語ることができるとは思います。
しかし、盆栽のことを何も知らない人に一度に沢山の情報を与えても受け取ることはできません。むしろ、圧倒されてしまって拒絶反応を起こしかねませんので、まずはシンプルにしかし、一番大事なことを伝えるように心がけましょう。

例えば 盆栽の特性として「育成を楽しむ」にフォーカスして発信していくことにするとします。

そうなると

「育成を楽しむという特性を喜んでくれる人はどんな人なんだろう?」

盆栽を売るべきターゲットについて考えることができる様になります。
・子育てのひと段落した世代の人の趣味?
・動物は色々と制約があって飼えないけど植物ならOKな人?
・子供が生まれた時に植樹したいけど賃貸だから無理な人?
・盆栽以外の植物を育てている人?

ものすごく無理矢理な理由づけみたいなのもありますが(笑)
まあ、ある意味の例題みたいなものとしてご理解くださいませ(笑)

この中で例えば、ペットの代わりに盆栽を育ててみよう(そんな人がいるのかどうkは非常に疑わしいですが(笑))という人をターゲットと仮定します。

ターゲットが盆栽に求めるものはなんでしょうか?
おそらくは「癒し」や「心の安らぎ」といった日々の心の疲れを取り除いてくれる物事を欲しているのではないかということが想像できます。
また、ターゲットの絞り込みとして日々「心の安ら義」を求めている人はどんな人だろうと考えることでより深くターゲットを絞り込むことができるかもしれません。

§どうやって(HOW)?

こうして盆栽を「育てることで心を癒してくれる存在」としてPRしていくことが決まってくると、どうやってそのコンセプトを発信していくか?を考えることになります。

先ほどの例題では「ペットが飼えない代わりに・・・」としたターゲットに情報を届けるとするとどんな方法があるでしょうか?

・猫カフェなどと一緒にコラボイベント
・Instagramなどの告知の際にで常に盆栽と一緒に動物が写っている写真投稿
・盆栽を育てることの楽しさをきちんと伝え続ける

§まとめとして

かなり強引な導き方でしたけども、自分のお店や商品の分析から始まりその特性を知った上でそこから色々と戦略を組み上げていくことは色んな方面で使える考え方だと思います。
特に今回のように自分の馴染みのない業界や分野について色んな切り口やアプローチを考えてみるのは非常に気づきが多かったです。

もしよろしければ皆さんも敢えてよくわからない業界での商品販売について考える思考実験やってみてください(笑)

それでは、また来週よろしくお願いいたします

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