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ホクホクの甘みを、ジワジワ楽しみたい。

え?なんの話?

ハライチ岩井のエッセイ本。

「僕の人生には事件が起きない」

タイトル通り、大事件は起きておらず、失礼かもしれないけど、大爆笑するポイントはなかった…たぶん。

でも、あとからジワジワと来るものがあるんですよね。
ジワジワの理由はなんだろう?

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たとえば、あんかけラーメンの汁にハマり、水筒で持ち歩いたという話。

駅のホームで、公園で、信号待ちの交差点で、あんかけラーメンの汁を飲む。

子供たちは広場で遊び、母親達はそれを微笑ましく見ながら談笑している。
そしてベンチに座っている男は水筒のあんかけラーメンの汁を飲んでいる……。
日常の平和な風景に潜む狂気の沙汰に僕は震えた。

書籍より引用

こんなテンションの内容が、淡々と続く本。

一見地味ではあるけど、あとから思い出すとジワジワ。
なぜか、こういうものに惹かれるんですよね。

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実はこの本、1年以上前に読んだことがあったんで
すが…

先日、ふとこの本の存在を思い出し、今再び読んでます。

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以前読んだ時には気が付かなかったんですが
あとがきにこんなことが。

バラエティ番組では
この里芋、すごくホクホクして甘みがあって美味しいよ」は無視され

このチーズぶっかけた激辛ステーキうっめー!」が採用される、と。

岩井に限らず、芸能人の人生にも事件なんか起きていない。
化学調味料で元の味などわからなくなるくらい嘘のように濃い味付けにして提供しているだけだと。

文章は待ってくれるし、すぐに結果を求められない。
読み手に丸呑みされず、しっかり咀嚼してくれるので繊細な味付けも楽しんでもらえるようだ。

書籍より引用

noteを楽しいと思うのは、そこなのかなあと。

丸呑みする人もいると思うし、咀嚼の方法も人それぞれ。
でも、少なくとも「文章は待ってくれる」。

会話だと「反応」になるところが、文章だと「思考」になるのかなーと。

さらに書くことの良さとして、こんなことが。

日常で感じたちょっとしたモヤモヤも、いつもどこかで忘れてしまうけど、文章として言語化できる。

書籍より引用

あーこれかもなあ。

モヤモヤする→それを頭で考える→やはりモヤモヤ…。

でも、文章にしてみると、

「あれ?大したことなかった?」
「書き出してみたら、結論出たわw」

って経験、ありませんか?

私は、note始めてからよく感じてます。
それが楽しくて、快感。
だから、続いているのかも。

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って何の話でしたっけ?

あ、「里芋の甘みのように、繊細な味付けを楽しみたい」でしたね。

チーズぶっかけた激辛ステーキと比べるとパンチがなく、地味かもしれない。

でも、地味な味付けは長く楽しめるし
咀嚼すると甘みが出る。

おそらく私は、岩井の文章にそれを感じた。
だから1年経ってふと思い出し、再び読んだのかなーと。

ホクホクの甘みを、ジワジワ楽しめる。

里芋のような文章を楽しみたいし、書きたいなあ。
そんなことを思ったのでした。

<あとがき>
noteには、激辛ステーキより里芋が好きな人の方が多そうなイメージです。
最後に、自分でジワるなあと思って気に入ってる記事を紹介しておきます。確実に万人受けはしないと言い切れる記事ですが、良かったら読んでみてね。
今日もありがとうございました。

▼里芋だと思いたい記事はこちら。


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