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ご褒美の決め方

トレーニングでは、上手にコマンドに反応できたときに、ご褒美としておいしいものをあげていきますよね。このご褒美ですが、ちょっとしたコツで犬の学習速度が上がりますので、ご褒美の決め方についてご紹介します。


1.ご褒美の種類

トレーニングで使うご褒美は「食べ物」を使うことが一般的です。ご褒美は食べ物以外にも、「遊び」「自由時間」などいろいろありますが、犬にとって一番動機付けが高いのが、食べ物なんです。手軽で時間がかからないというメリットもあるので、食べ物を使ってトレーニングすることがお勧めです(オスワリできる度に、ぬいぐるみで遊ぶというご褒美を与えようとすると、ご褒美に数分時間がかかっちゃいますよね。学習効率を上げるためには、トレーニングの回数をこなすことが重要ですので、一番効率的なのはポイとあげられる食べ物といわれています)

では食べ物の中ではどういったものがいいのかというと、

・いつも使っているドライフード
・市販のおやつ
・レバーや鶏肉などをゆでたもの、果物、野菜

などがありますね。この中で、犬はどれが一番好きか試してみたことありますか?一般的には、

・冷たいフードよりは温かいフード
・ドライなフードよりウェットなフード
・魚、レバー、チーズなどの発酵食品、バナナやりんごなどの甘味
・猫用の缶詰、カツオ、ちゅーる

などを犬は好むという研究結果がありますが、うちの犬はゆでたブロッコリーが好きだったりします。味の好みは個体差がかなりありますので、まずどういうおやつが好きかということをテストしてみましょう。


2.ご褒美の質

どのおやつが好きかということをテストするには、右手、左手にそれぞれ違うおやつをもってA/Bテストをしてみます。次に持っていたおいしいものを右左入れ替えて持って、同じものが好きかチェックします。右ばっかり選ぶワンちゃんの場合は、飼い主さんが右を先に出していることもありますので、ワンちゃんが公平に選べる環境を作ってあげてください。それを何度も繰り返して、だいたい1位~5位くらいまでを選出しておきますw

このランキングを決めるということが、ご褒美の質を決めるということです。ドライフードではこちらに見向きもしないワンちゃんも、塊肉があったら、こっちを振り返ってくれるようになりますよね。より犬の嗜好性が高い食べ物=ランキング(質)が高いご褒美になります。

このランキングが高いご褒美はいつもは使わず、トレーニングをするときは一番低いランキングのおやつから始めます。他に興味がそがれてしまったり、難易度の高い技に挑戦するときには、一個ずつランクを上げていって、犬のチャレンジ心を引き戻します。

Tip
アレルギーがあって、あまり選択肢がないというワンちゃんの場合は、食べられるものの中で、ランキングを決めるようにしましょう。


3.ご褒美の量

次にご褒美として与える食べ物の量ですね。これは少なければ少ないほどよいです。イルカも非常に小さな魚をご褒美として与えられてますよね。市販のドライフードやおやつはどれも一回のご褒美として与えるには大きいので、チワワやトイプードル位のサイズであれば小指の爪の半分ほど、大型犬の場合は、小指の爪ほどのサイズにちぎって与えます(その場でちぎれないハードタイプのものは、事前にハサミで適切なサイズに刻んでおきます)。


4.素晴らしい行動を取ったときの「すごい!!」の伝え方

初めてのコマンドに従ったときや、ものすごく犬が苦手なことをできたときは、いつものご褒美とは違って「ボーナス」を出してあげたいですよね。そんなときは、質または量で「ボーナス」を出すんです。例えば・・・

いつもオスワリが10秒しかできないのに、30秒できた!→ボーナスをあげたいとなったとき

ドライフード1個をいつもはあげていた
→1個から3個に増やす(=量を増やす)
→チーズひとかけをあげる(=質を上げる)

というやり方で、「その行動はすごい!!すばらしい!!」ということを伝えるんです。


5.あまりにいいものをあげすぎない

ジューシーなステーキをあげたら犬は嬉しいに決まっています!でも、実はご褒美が魅力的すぎると、犬は興奮してしまって前後の記憶が飛んでしまうという研究結果があります。これをヤークスドットソンの法則と言います。ご褒美は適切な量で、適切な質で与えるのが一番良いので、どんなにいい行動をしたとしても、ほどほどにしてくださいね!




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