#9 デンマーク人の夫と「感謝日記」をつける
新しく取り入れた"ヒュゲ"な習慣
昨年末に掲載した「hygge(ヒュゲ)を目指してみる」(連載3回目)で、我が家でもデンマークのヒュゲな習慣を取り入れるため、夫とボードゲームの「マスター・マインド」を始めた、と書いたくだりを覚えているだろうか。
あの後、連載を読んだ友人と会うと、「あのゲーム、まだやってるの?」と聞かれることがある。
えー、実を言うと、あれはやめました(笑)。というのも、我々が以心伝心であるのか、もしくはゲームのルールを誤解しているのか(たぶんこっち)、相手のピンの配列がすぐにわかっちゃってゲームが続かないのである。
その代わりに始めたことが二つある。一つは、夫の趣味が高じて購入したスピーカーで、音楽を聴くようになったこと。そしてもう一つが、二人で「感謝日記」をつけ始めたことである。
75年間の研究が示した「幸せと健康をもたらすもの」
デンマークで暮らす上で、滞在資格の面でも金銭的にも夫に頼っている今の私からすると、夫婦関係が良好であることは、けっこうな死活問題である。
まあ、別にそんな特別な状況じゃなかったとしても、家族や友人など、親しい人との人間関係は、幸福度を大きく左右することがわかっている。
代表的な研究の1つに、1938年から続く「ハーバード成人発達研究」がある。当時ハーバード大学の2年生だった男性グループ(ケネディ元大統領もそのうちの1人だった)と、ボストンの最貧地区に住んでいた男性グループの計724人に対し、定期的に聞き取り調査を行い、仕事や健康状況、家庭生活などの変遷を追った大規模な調査である。いったい人生のどんな要素が人に幸せや健康をもたらすのか、調べようというものだ。
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