Web会議アプリ・ライブ配信ソフトでも使えるNDI
最近、使わない日は無いというくらい身近になったWeb会議アプリ。その中にはZoomやMicrosoft Teams、Skypeなど、NDIに対応しているものもあります。「NDI対応」とだけ聞いても使い道がピンと来なかったので、実際にどんなことができるのか調べてみました。
「NDIって何？」と言う方は、こちらの記事をご覧ください。
スマホをウェブカメラ化してWeb会議に参加
一つ目は、NDIカメラアプリを使ってスマホをウェブカメラ化して、Web会議に参加するという使い方です。昨年はウェブカメラが手に入らず、スマホを使う方法を試した方も多いのではないでしょうか。色んなアプリが出ていますが、NDIを開発したNewTek社が出している「NDI HX Camera」というアプリでも、iPhoneやAndroidスマホをウェブカメラ化することができます。このアプリを使うと、スマホのカメラで撮影した映像が、NDI信号でWeb会議アプリに送られます。使い方はこちらの記事で紹介されていました。
元々はiOS版のみだったようですが、現在はAndroid版も出ています。それぞれのダウンロードリンクはこちらです↓↓
実際に使ってみた感想は、また別の記事でまとめたいと思います！
ライブ配信ソフトと一緒に使ってリモート番組制作
二つ目の活用方法は、NDI対応のWeb会議アプリと、WirecastやOBSといった同じくNDIに対応したライブ配信ソフトを組み合わせた番組制作です。NDIを使うと、PC内の異なるソフトウェア間でも、NDIで直接データの送信・受信が可能です。Web会議アプリとライブ配信ソフトをNDIで連携すれば、リモート番組制作の環境を作ることができます。
■ NDI × Microsoft Teams × Wirecast Pro
映像業界の専門誌「VIDEO SALON」2021年2月号で、Adobeが生配信している「Creative Cloud 道場」の制作舞台裏が紹介されていました。Creative Cloud 道場では、Web会議アプリの「Microsoft Teams」とライブ配信ソフトの「Wirecast Pro」を使って、出演者がそれぞれ離れた場所から参加する、リモート生配信を行ってるそうです。
なるほど！と思ったので、少しだけフローを紹介しちゃいます。誌面では、周辺機材なども含めてワークフロー図付きで詳しく紹介されていました。
Microsoft TeamsとWirecast ProをNDIで併用
◎ 配信担当者のPCにTeamsとWirecast Proが入っている
◎ 出演者と配信担当者はTeamsを使って接続
◎ 配信担当者はTeamsの映像や共有画面を、NDIでWirecast Proに送信
◎ Wirecast Pro上で配信画面のレイアウト作りや、配信中の映像を切り替え
◎ 出演者への返しの配信映像をWirecast ProからNDIでTeamsに送信
実際に配信された動画がおそらくこちら↓
2月号では「初心者のための基礎講座 ライブ配信1年生の教科書」という特集も組まれていて、動画配信の初心者向けに必要な機材や用語が丁寧に解説されていて、とても分かりやすかったです。
■ Wirecast Proを使う理由
WirecastはアメリカのTelestream社が開発したライブ配信制作用のソフトウェアです。Mac版とWindows版が出ています。企業、オンライン学習、オンラインイベント向けのベーシックな「Wirecast Studio」と、より高度な機能を備えたプロ向けの「Wirecast Pro」があります。
様々な配信ソフトがある中で、Creative Cloud 道場では以下の理由でWirecast Proを使っていると紹介されていました。
◎ レイヤー構造の操作性が良い
◎ サムネイルを用いた一貫性が優れている
◎ HDMI/SDI及びNDIで出力できる
出典：VIDEO SALON 2021年2月号、P.57
Wirecastの概要はこちらの動画で紹介されているのでご参考に。
まとめ
NDIに対応したWeb会議アプリの活用方法を調べてみたところ、NDIカメラアプリを使ってスマホをウェブカメラ化できることと、NDI対応のライブ配信ソフトと併用できるメリットがあることが分かりました。Web会議アプリとライブ配信ソフトをNDIで連携したリモート番組制作は、感染症対策として安全を確保できる点はもちろん、企業ウェビナーや、大学・学習塾などのオンライン授業に活用したら、一味違った演出ができて面白そうだなと感じました。
NDIは今回紹介した以外にもいろいろな使い方がありそうです。今後も見つけた情報をアップしていきたいと思います！
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