公務員試験あれこれ③(安定って何?)

最近、公務員を目指してくださる学生の方と対話することがたまにあります。

そのときに私が「なぜ公務員を目指すのですか?」と尋ねると、「安定していて楽そうだから」という答えが返ってくることが多いです。

目指す理由はひとそれぞれで、自分の中でストンと落ちていれば何でも良いのですが、たた、「安定していて楽そう」という理由だけだと、自分自身が辛くならないかなあ、と少し心配にはなります。

まあ別に、辛くなったら辞めて、もっと好きなことをしたら良いのですが、若干時間の無駄になりそうな気もします。

彼らのいう安定、って何だろう?と考えると、「簡単にはクビにはならない」「給与が一定もらえる」「9時5時の定時で帰れそう」「女性が長く働きやすい」「堅実そうな世間的イメージ」「福利厚生がちゃんとしている」…こんなところでしょうか?(勝手な想像です)

まず、この中で明らかな誤解があるのは「定時で帰れそう」というイメージ。
さすがに国家公務員はその働き方が世間にも認知されていると思うので、定時イメージはないだろうと思いますが、地方公務員は楽そうなイメージがあるのかも。

少なくともわが社では、定時の鐘がなっても普通に仕事をしている職員は割りと多いです。
1ヶ所目では、残業時間一日平均で3~4時間程度は普通でした。

とはいえ、働き方改革の影響で残業はかなり減る傾向にありますし、月45時間を超えそうだとしつこくチェックされるようになりましたが、まだまだだなあと思います。

(とはいえ、今の私はかなり意識的に定時で帰るようにしてますので残業はあまりしていません。)

あとは給与は確かに、民間の状況を勘案して決まる部分もあり、世間と比べて極端に低くはないですが、少なくとも贅沢三昧の生活をするには資産形成にかなりの工夫が必要かなというレベルです。
福利厚生も、景気の良いその辺の民間の方が良いのでは?

世間的に堅実そうな、というのはある程度は当たっているかもしれません。プライベートで何かを契約するときにやっぱり信用はあるのかな、と思ったことはあります。

ただ一方で「真面目でつまらなそう」というイメージもあるでしょうし(そんなことないよ、人によるよ!)、やはり公務員批判とか、世間の風当たりはいまだに強いです。それが堪えられない!という人も中にはいると思います。

また、簡単にクビにはならない、というのは今の時点では確かに当たっていてそれが時として悪い影響を及ぼしたりもしています。

ただ、これに疑義を唱える人も一定数いますし、今後の人口減少やAIの普及などで、必ずしも一生涯安泰という保証はないと思います。

女性が長く働きやすい、というのはある程度は事実かもしれません。だいたい出産して育休もらって復帰する職員が多いですし、特に都市部の大きな自治体では男女差別もあまりないですし。
最近は男性職員でも育休を取得することが普通になってきました。

とはいえ、まだ一定数、産休や育休に否定的な感情を持つ方も中にはいます。
また、女性幹部職員は増えているとはいえ、まだ半数にはほど遠いです。

…とここまで、安定してそうだから楽というのは必ずしも違いますよ、と伝えたかったのですが、ただ、確かに「クビにならない」とか「信用は(多分)ある」という意味での一定の安定はあるのかなと思います。
また、残業もあるとお伝えしましたが、これも今後変わってくる可能性もあります。

そこで問題になるのは、安定をどのように捉えるかです。

安定していて「楽だからサボれる」なのか、それとも、安定しているからこそ「挑戦できる」なのか。

確かに今のところはクビには簡単にはならないから「多少チャレンジングなことを試しても大丈夫」、女性が長く働けるからこそ、「大胆な改革を試しても後々不利益にはならない」。信用があるから、「ベンチャー企業と組めば、お互いのメリットになる」。
そう捉えるのか捉えないのかは人それぞれですが、そうやって少しでも前向きに捉えた方が楽しい気がします。

「安定」と聞いたときに、どのような捉えた方をするのか、については、一度立ち止まって考えてみても良いかもしれません。

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地方自治体に勤務。特に働き方改革、女性のキャリア、自治体職員や組織の在り方、公務員志望の学生・生徒との対話などに関心があります。 主に仕事や勉強会等で得られた気付きやもやもやを中心に、(できれば)毎日書き残そうと思います。 時々(ちょくちょく?)プライベートの出来事も挟みます。
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