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うつ病になって休職したら会社から40万弱請求されて1回目の破産

1回目ということは、2回目があるということです



もしあなたが、怪我や病気で仕事をしばらく休むことになったら、どうやって生活するだろうか。

保険やらなんとか手当やらの給付金に頼ることと思うが、まずは今持ってる貯金を切り崩すことから始まる。
僕が申請した傷病手当金は、申請から支給されるまでけっこうタイムラグがあった。それまでは無収入でやっていかないといけない。

しかし、僕には貯金などない。

大学卒業して入った1社目を会社選びを間違い体を壊して半年で辞め、転職した会社もうつ病になって半年で休職することになった。
当時の持ち金は10何万くらいだった気がする。

そんな時に、会社から40万円弱請求された。



僕の事情など考慮されることはなく、十何万もの大金をさも当たり前のように、何の猶予もなしに、紙切れ1枚で「はい、払ってね~」と突きつけてくる。

ひと月目が20万ほどの請求で、その時点で会社に「お金ないです。払えません」と電話したが意味はなかった。

翌月にもほぼ同額を請求され、もうこれで残高がゼロだ。
「あ、終わった。」

弱った体にえげつないボディブロー。会心の一撃。こんなものどれだけ頑張っても強制終了の即死ゲーでしかない。


悔しさ、無力さ、理不尽さ、そして現実。
1社目選びのミスがこんなに尾を引いて、ここまで人生が狂うのか…

床を何度も殴り、請求書をビリビリに破き去った。
請求書をビリビリに引き裂いた僕を見かねて、結局母が25万円貸してくれた。

預金残高がゼロになる悪夢を、皆さんにはわかるだろうか。 

なぜ40万円弱も請求されたのか?


ここで今回の経緯について説明する。これは特殊な事例でもなんでもなく、読者の皆さんにも普通に起こり得る話である。

当初、欠勤扱いの「病欠」で仕事を離れ、2ヶ月後から正式に辞令が出て「休職」の扱いになった(そういう会社の規則になっていた)。
どちらも仕事を休んでいることに変わりはない。
 
当然だが、欠勤するとその日数分の給料がなくなる。
しかも0円どころかマイナスの給与明細と請求書が会社から送られてくる
 
基本給は一旦支給される形になるが、前月の欠勤控除で同額マイナスされて結果0円になる。
これはどの会社でもだいたいそうだと思う。
 
痛かったのは、6ヶ月分の通勤手当(定期券代)を先に全額支給する形だったということ。(振り込まれた金額に舞い上がった僕はアホになってスノボウェア一式買ってしまった。痛恨のミスだ)
休んだ日数分の定期代精算と、社会保険控除やらなんやらで計17万円。
 
さて翌月。
 
基本給は一応支給されているが、前月の欠勤控除で±0円。

先ほど「2ヶ月欠勤すると休職扱いになる」と書いた。
「欠勤」から「休職」に扱いが変わるとどうなるか。

欠勤控除で口座から引かれるタイミングが「前月」から「当月」に変わる。

 すなわちどうなるのかというと…

「休職」が開始した月は、「当月欠勤控除」と「前月欠勤控除」が同時に発生するのだ。

 
「前月」の請求は、基本給で相殺されて0円になるが、「当月」の請求が発生するので1か月分の基本給がまるごとマイナスされる。
社会保険諸々合わせて21万円請求された。

これが40万弱請求されたカラクリである。
(2ヶ月間の合計でおよそ39万円。翌月から社会保険諸々のみの請求となる)

傷病手当金、支給まで2ヶ月かかった 


病気やケガで仕事を連続して休むことになったら、「傷病手当金」という補償を受けることができる。当然僕も申請した。しかし、一向に支払われない。

支給が待ちきれなくなったので(というかガチで生きられないので)、会社の健保組合に問い合わせた。

 
「支給日はいつ?」

『分かりません』

「審査は通ってるの?」

『答えられません』

「分かり次第連絡もらえる?」

『できません』

清々しいくらいの塩対応だ。

その後、ツイッターのフォロワーさんから「事情を伝えれば早めてくれるのでは?」とアドバイスをもらい、再度連絡を試みることに。
セリフを用意し、情に訴えかけることにした。


「休職中でお金もらう術がありません。1年目で貯金もありません。傷病手当金の支給の見込みが立たないままだと借金もできません。親からも見捨てられ食べていくことができません。金の切れ目が命の切れ目です。どうか助けてください」

ちょっと盛ったが大方事実。意を決して2回目の電話を掛けた。
前回とは違う人が出た。

「傷病手当金はいつ支給されますか?」

『お調べします。少々お待ちください。
・・・今月末の予定です』

「え…あ、わかりました…」


泣きつく気だったので、拍子抜けだった。あっけないというか、どんな手のひら返しなんだ…と思った。
電話して1週間後くらいに無事支給された。


家族なしには生きられない

親がいなかったら、とっくに自殺してただろう。ほんとに絶望の底に落ちるから。世の中すべて金。食べていく手段がなくなる。


日本にいるかぎり公的な援助があるから飢え死にすることはない、という人もいる。そんなことないよ。死ぬよ?

申請して審査して受給されるまでの間が、生きられない。精神的にもおかしくなる。

病気で働けなくなって明日の生活に困っている人はけっこういる。生活保護を受けている人も少なくない。

そんな人たちが人生の立て直しができるように、ベーシックインカムは絶対に必要である。世のお偉いさん方には、ぜひ一度全額没収生活を送ってみてもらいたい。


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