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言葉の宝箱0771【欲が人を元気にするってこともある】
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本をを開くと袖に”風を切って上昇気流に乗ってどこまでも高く飛んでいく。見えない風をつかまえて、かぎりなく空に近づいていく。どこまで飛ばせば、見えるだろうか”とあり、あとがきには”テレビで鷹匠の女子高生を見たのは、今年の春浅いころでした。笛の音ひとつで、鷹を自在に飛ばす高校生と、慣れないスタジオのなかを、怯えたり怒ったりせず、落ちついてそれに従う鷹。その信頼関係の固さにも驚きました(略) 鷹匠、石橋美里さんの印象は、笑顔が素敵で礼儀正しく、気負いもてらいもなくごく自然。きっと幼いころから難しい猛禽類を何羽も育てることで、大きな心を培ってこられたのでしょう。話していると、こちらまで心のなかの余計なものがはがされていくようでした。そんなわけで、鷹の魅力もさることながら鷹匠の魅力が、この物語を生み出す原動力になりました”と記されている。小学校の卒業式直後、主人公が親友と鳥専用のペットショップで鷹のヒナを見つけた日の帰りに、その親友は交通事故で亡くなった。生き甲斐をなくした主人公が1年後、売れ残っていたヒナが成長し凛としていた。その鷹を飼育することで再生されていく児童文学。鷹匠のお仕事小説としても愉しめる。
・何かほしいものができたって、元気が出てきたってことだもんね。
欲が人を元気にするってこともあるったい P32
・本能を尊重しつつも、主従関係をはっきりさせておく。
慣らすというのと、習慣をつけるということは、ちがう。
タカを育てるのは、本当に大変なことのようだ。
それだけに気持ちが引きしまる P143
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