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言葉の宝箱 1089【与えるということは、失うということ】

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『黙約のメス』本城雅人(新潮社2021/10/30)

医療事故の責任を若い医師がとらされる現実、看護師達の密かな怒り、
病院に蔓延る権力闘争、医師の「妻」という立場、
法案成立にしがみつく厚労技官、そして病院経営に隠された闇 …… 。
毒だらけの日本の医療界に孤高の外科医、鬼塚鋭臣がメスを入れる。
本格医療小説、
『プロローグ』『九月 後期研修医 竹内正海の誤解』
『十月 器械出し看護師 椿原理央の怒り』
『十月 医療ジャーナリスト 山際典之の遺恨』
『十一月 UMC病院長 仙谷博の不安』
『十二月 第一外科部長 仙谷杉彦の嫉妬』
『一月 厚生労働省医系技官 鷲尾緑里の警告』
『一月 病院経営者 繁田幹男の野心』
『二月 移植コーディネーター 田村美鈴の傷心』


・どんな時でも同じ気持ちでやれない人には医療従事者には向かない P76

・無理はしません。必要だからやるんです P187

・すべてにおいて最善の注意を払うことです P208

・勝ち負けは関係ないからこそ、失敗を怖れず、
かつ常に注意を払って患者に向き合うことが医療従事者には必要 P210

・普段から雑に仕事をしているから、
いざという時に不安や緊張に繋がるんだよ P214

・医系技官として俯瞰して見る外科と内科の違いは、
「治る病気に携わるのが外科」「治らない患者まで診るのが内科」 P248

・息をするように嘘をつく P258

・『恨み』と『認める』は違います P267

・目の間に積まれたキャッシュより、
時には情報の方がはるかに価値は高くなる P292

・整い過ぎたものには進展はない P307

・与えるということは、失うということ P331

・体の傷は時に心の傷を具現してしまうことがあるんです P332

・体に傷がつくということは、心にまで傷を負う可能性がある。
だから術後の彼らの苦しみが軽減されるよう、
完璧で丁寧なオペを心掛けなくてはならない P360

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