言葉の宝箱1371【時という、人の智恵や力ではどう仕様もないものがある。それを待つのだ。ただ、無為には待っていない】
*老少不定というのは仏教からきたことばだが、
この時代の哲学的な慣用句になっている。
老も少も定めというものがない
――若者は遅くまで生き、老いた者が早く死ぬとはかぎらぬ――
ということである P29
・人が死ぬ。
世にいう無常などということばの空しさなまぬるさ、
死という言葉にははるかにおよばぬ(略)
無常というのはまだまだ楽の音で、楽しくもある。
死は琴の糸が切れるのだ。音も絶える。
音が絶えて、なお無常などといううたをうたっていられようか P39
・時という、人の智恵や力ではどう仕様もないものがある。
それを待つのだ。ただ、無為には待っていない P138
*砂地は水田にはならない。
そういう役立たずの砂地のことを、
古代では、「スカ」あるいは、スガといった P224