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言葉の宝箱0699【一から十まで真っ白綺麗に幸せです、なんて人いないんじゃないかな】


『最後の恋』北川悦吏子(角川文庫1999/9/25)



夏目透、二十四歳。大学最後の年を迎えた医者の卵、通称・ポリクリだ。篠崎潤、十七歳。心臓が悪く、夏目の通う大学病院に入院している。篠崎アキ、二十四歳。潤の姉。二人して孤児院で育った。夏目は潤を弟のように面倒を見、いつしか健気なアキが気になってゆく。一方アキは弟の手術代のため、高級エスコートクラブで働きだすが、心は重く暗くなってゆく。生きていくことにただひたすら懸命なアキと潤を本気で心配し、夏目はその手を差しだした。中居正広・常盤貴子主演のドラマノベライズ。

・幸せそうに見える人でも、ひとつやふたつあんじゃないかな(略)
負い目って言っちゃうとせつないけど、
病気だったり、忘れられない嫌な過去だったりさ。
一から十まで真っ白綺麗に幸せです、なんて人いないんじゃないかな P102

・やさしくしちゃダメだよ(略)
切る時はスパッと切らないと P305

・何言っても口ばかりだったんだ。
気持ちばっかりで覚悟がなかった P308


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