言葉の宝箱0769【自分に必要なだけの能力は、ちゃんと持って生まれてくる】
主人公は江戸時代からの伝承薬『気休め丸』を作る製薬会社に四百年ぶりに誕生した男子。「木葉家に生まれた男子は、いったん島の外へ出て、自ら『気休め丸』の作り方を学んでくるべし」という家訓に従い、高校から薬学の基礎を学べる高校に入学するために上京。
その高校生活三年間を綴った物語。
第三巻の文末には「完」とあるが、“これから大学生です。おれはきっと『気休め丸』の作り方を発見し、それを万能にします。『新・気休め丸』を作るのです”と直前に記されているので、続編の可能性もある。また身近にある薬草の効能や生薬にも副作用があるなど、役立つ記載も多い。
・人間は、自分に必要なだけの能力は、
ちゃんと持って生まれてくるもんじゃ(略)
そういう力は微妙なものじゃよ。
体調とか気分でずいぶん左右される。
もちろん、自分がきこうとしなければ、きこえていても気がつかない。
これからその力をいかにコントロールしていくかじゃな。
それが人間の成長ともいえるな ①P179
・プライドとコンプレックスが、心のなかでからまり合っている。
そういう人は、非常にやりにくいです。
人よりも優位に立っていることをよしとして自分を作ってきた人は、
自分より優れた人をなかなか受け入れられません。
優越感は嫉妬という感情に変わりやすいですから。
だからもっともらしい知識と論理でごまかそうとする。
知恵や知識はたっぷりありますから、どれだけでも理論武装できる(略)
コンプレックスは誰にだってあるのです。決して恥ずかしくない。
それを認めたくないというプライドを表に出すことのほうが、
ずっと恥しいのですよ ②P35
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