言葉の宝箱 0272【おカネは人間関係をこじらせる最大の原因】
業界大手のパシフィック電器は人事部労務担当部長の江間を中心に大規模なリストラを進めていた。実務を担う大岡の担当リストラ対象社員がある日首吊り自殺をしてしまう。大岡は心身ともに疲弊しきって、三国が代表を務めるNPOで「プロボノ」として社会貢献活動をすることに救いを求める。
ひょんなことから三国に江間の社内での悪辣な行状を打ち明けたところ、
義憤にかられた三国は江間を嵌めるべく罠をしかける。
大企業のえげつないリストラとそれに立ち向かうNPOのボランティアたちを軽妙かつコミカルに活写するお仕事小説。
・仕事は選ぶものではなく、与えられるもの。
それが組織の中に生きるサラリーマンの宿命だ。
職務を全うできない組織人に居場所はない。
切らねば、自分が切られることになる P14
・日々の変化は小さくとも、積み重なれば大きなものになる。
まして、社会の変化には加速度がつくばかり P145
・プロボロって
プロフェッショナルなスキルをもったボランティアのことないいじゃ(略)違います。プロボのは『公共の利益のために』って
ラテン語のPro bono publico省略形なんです P148
・人の思いってのは通じるものなの P178
・仕事と上司は選べない。それがサラリーマンの宿命ですから P194
・借金を持ちかける人は、
自分が大切に思う人のところへは、まず行かない。
なぜなら、おカネは人間関係をこじらせる最大の原因だからです。
だから、真っ先に借金を持ちかけに行くのは、
関係を絶っても痛くも痒くもない人間のところだって P359
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