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言葉の宝箱0891【政治家の務めって、今日より明日、明日より明後日の社会が、より良くなって行く。それを国民に見せてやることでしょ?】


『ミッション建国』楡周平(角川文庫2017/4/25)


2020年東京オリンピック後、このまま人口が減れば日本は破綻してしまう。33歳にして与党青年局長となった甲斐孝輔は少子化対策こそ国を救うと考えた。子育て特区や子育て後の社会進出支援などの勉強会を立ち上げたが、党内の重鎮から圧力がかかる。まずは東京から変えようと考えた甲斐は都知事へ政策を提案したが知事から反発され、都知事選立候補の決意を固める。
今後の日本があるべき姿を示す、政策提言小説。

・為政者が常に正しいことは断じてない。
そして有権者も選択を間違う。
だからこそ、為政者に課せられた使命と責任は重い P29

・戦場に決して立たない人間が開戦を決め、命を懸けて戦うのは若者。
それが戦争だっていうけど、赤字国債も同じようなものね。
いよいよとなった頃には、当事者たちは過去の人。
ツケを回され、苦しい思いをするのは後の世代 P35

・一旦手にした文明の利器を、人間は決して手放さない P39

・経営者の使命とは、会社を存続させること、
それも最小限の組織で、最大限の利益を上げることにある P41

・真っ先に辞めていくのは、買い手のつく人間。
最後まで残るのは行き場のない人間だ。
知恵を絞れっていうなら、残らざるを得ない社員をどう活かすか。
これからの企業経営者に求められるのは、そこなんじゃないのか P105

・子供の負担になりたくないと考えるのが親心 P110

・自然の脅威の前に、人間はあまりにも無力だ P119

・興味を覚えたのなら、可能性をとことん研究してみることだね P153

・昔々、あるところにお爺さんとお婆さんがいました。
いまはどこにでもいます P168

・人の概念や価値観を変えるのは容易なことではありません P228

・夢を共有する人間だけが残ればいい P273

・不要になる人材を、いかに活かすか。
あるいは新たな仕事を造ってやるのも、企業、経営者の務め P290

・『位高ければ徳を要す』。
つまり、成功者には社会に貢献する義務がある P314

・人は生まれた時から、死へのカウントダウンがはじまる P340

・欲と野心は、人間の弱みの一つ。そこに付け込め P357

・人間誰しも向き不向きがある。
個々の能力によって、生きる道をみつける P375

・生涯独身で終える。結婚しても子供を持たない。
そうした生き方を選択した人たちも必ず老いる。
頼る人間もいない。訪れてくる人もいない。
都会のど真ん中に暮らしながら、人生の終わりがくる時を待つ。
そんな老後を迎える人が激増する時代が、
もうそこまでやってきてるんです P380

・動かなければ、何もはじまりませんよ(略)
動けば、必ずや後に続く人間が出てくる P418

・前例を踏襲するだけの仕事は楽だからだ。既得権益を守れるからだ。
そんな組織のありようを変える手段はひとつしかない。
外からの圧力、つまり国民の声 P477

・危機に直面すれば、人間は誰しも必死になるものだ。
そしてここでも既得権益の崩壊が起こる。
人に先んじて富を成功を摑もうと知恵を絞り、
今日を明日を生き抜く術を考えはじめるようになる P493

・理想像が明確になれば、次は達成までの期間です。
それが決まれば、その間に何をやらなければならないか。
何を解決しなければならないのか。それが分かってきます P510

・政治家の務めって、
今日より明日、明日より明後日の社会が、より良くなって行く。
それを国民に見せてやることでしょ? P512

・未来というものは、信ずるためにあるものです P514

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