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なんちゃって留学 よもやま話11      ~短期留学のある1日(午後)

***2:00***

いつものテスト
午後の授業が始まる。いいお天気なので、おなかが満たされた後だと、なんだか眠くなってしまう。
今日はテストの日。先生が読むフランス語を書き取るDicteeディクテ。問題自体はあまり難しくないのに、ちょっとしたケアレスミスをしてしまう。しっかりしろ、自分!

テストの後はいつも通りの授業。美術館の話になって、クラスメートのRadaは「オルセー美術館 Musee d’Orsay は、美術品の配置・雰囲気・建物、すべてが美しくて素晴らしい」と言っていた。

私はまだオルセーに行ったことがない。この後のパリ滞在では必ず行こうと思う。学割でいくらくらいだろう?

何かと役立つ学生証
ブルゴーニュ大学でも学生証 Carte d’etudiant を発行してくれたが、これは紙に写真を張っただけのペラペラしたもの。一方、日本で作っていった国際学生証なるものはちゃんとしたプラスチックカードで、一年間有効だ。大学生協などで作れる。

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下の白い紙のものがブルゴーニュ大学夏季学校の学生証。右上のカラーのものは国際学生証。
学生証を提示すると、美術館などでは割引になったり、タダになるところもあり、本当に使える。以前、セカンドスクールに通っている社会人でも、国際学生証が作れた、というのを聞いたことがある。真偽のほどはわからないが、もし作れるのなら、絶対作るべし。

***3:30pm***

やっと今日の授業は終わり。また宿題が出た。問題集の問題を解いてくるというもの。結構多い・・・。
明日のお昼は、校舎の裏手にある丘の上で、他のクラスも一緒にピクニックをすることになっている。みんな、担当の食べ物を持ってくるの忘れないでね!と先生。

さて、今日もこれからバスでDijon中心街に行くことにする。

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 ※寮のまわりはこんな感じで自然がいっぱい

バスの回数券は大学の事務局で購入できた。フランスでは鉄道もバスも、降りるときは自分で扉を開ける。バスは降りたい駅の前になったらブザーを押す。日本と同じだ。

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  ※バスの時刻表と、回数券(右上は12回分。まだ1回分残っている。右下は1回のみのチケット) 昔は紙の回数券だったけれど、今はもう違うだろうな。

今日の目的は、Dijon中心街の観光。今まではウインドーショッピングや買い物するだけで、歴史的建造物には入ったことがなかったのだ。

いざ、ディジョン観光へ

中心地にダルシー広場 la Place d'Arcy があり、ここにギョーム門  porte de Guillaume という小さな凱旋門のようなものがある。

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ヨーロッパの町って、どこにでもこんな感じの凱旋門があるのはなぜだろう?

町には歴史的建造物もたくさんあり、その中でもこのメゾン・ミルサン  Maison Milsand という1561年に建てられた建物は、ファサードが美しい。

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ずっと気になっていたサンミッシェル教会 Cathedrale de St. Michel へも入ってみる。平日の午後ということもあり、全く人がいない。

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次に市庁舎 Hotel de Ville へ。
ここは昔、Dijonがブルゴーニュ公国の首都だった時の、ブルゴーニュ公宮殿(Palaes des Ducs de Bourgogne)跡なのだ。その宮殿は今、市庁舎 兼 考古学美術館となっている。

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考古学博物館内はこんな感じで、柱がいっぱい。ホール両脇に展示品ケースが並んでいる。私たち以外、誰もいない…。

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市庁舎内には、Dijon市議会初代議長のお墓もある。

この市庁舎には塔 Philippe le Bon があり、屋上へ上がれるので早速行ってみる。
とてもいい眺め!Dijonの町が一望できる。高層ビルのような建物は全くない。緑の平地が遠くに見え、赤茶色の屋根が連なり、教会の尖塔をひきたてる。パリにはない、のどかな眺望だ。屋上には、こっちの方角にはこれが見えます、という案内板のようなものも置かれている。

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屋上から見えるDijonの街並みはこんなかんじ。手前のモザイクのような美しい屋根が、Dijonらしい。

市庁舎の前にはリベラシオン広場 Place de la Liberation がある。半円形の広場で、半円形に沿って建物が建っている(壁のようになっている)。お店の部分と、外に出るための門になっている部分とで構成されている、面白い形の建造物なのだ。

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写真をたくさん撮って、下に降りる。
すぐ近くのカフェで一休みして、さて、そろそろ寮に戻ろう。

***7:00pm***

まだ明るいが、寮の部屋で夕飯を適当に済ませる。数日間だけの海外旅行であれば食事にも気合が入るが、まだそこまで食にこだわっていない時代。朝ごはんとあまり変わらない、パンとスーパーで買ってきたおかず、飲み物、といういつものラインナップ。
ごはんが炊ける電気鍋を持ってきている人もいたが、面倒でもう最近はほとんど使っていないと言っていた。

***9:00pm***

部屋で宿題をやっていると、誰かが部屋をノックする。「飲まない?」とお誘いが。ええ、ええ、もちろん行きますとも! まだ宿題全部終わっていないけど、残りはあとで、ね。
この日は、男子チームのお部屋に皆で集まっておしゃべり。

水はワインより高いのだ
たけし君(仮)の部屋の棚の上には、ワインの瓶がズラっと並んでいる。聞くと、1本80円くらい!という激安ワイン。
「ヨーロッパでは、水の方がワインより高い」とは聞いていたが、本当なのだ。そんな値段でワインが買えるとは、信じられない。

この安いワインを、持ち寄った各自のコップに入れて、乾杯!
味は・・・、とにかくアルコールがものすごくキツい。「おいしい」とはなかなか言い難い代物だった。

キツいワインを飲み進めながらのおしゃべり内容は、うちのクラスはこんな感じ、先生はこうだなどという授業の話から、個別に行った旅行の話、あの人かっこいいよね、とか、あのクラスの誰それは彼女のこと好きみたいよ?などの、他愛もないこと。青春だなあ。

その内、おじや状態になった失敗作のごはん料理が登場し、罰ゲームでこれを食べなければならないことになってしまった。うわ~見た目もまずそう。

定番の山手線ゲームなどをやっていて、ネタがなくなってくると「ありそうでないタバコの銘柄は?」というしょうもない内容になってくる。
これを言い出した本人が「マイルドエイト!」とのたまったので、すかさずみんなで「アウト」!

やっぱり、安くてアルコールのきつーいワインは悪酔いするのかもね。

***11:30pm***

11時を過ぎて、みんなが自分の部屋に帰り始める。私も眠くなってきたので、部屋に戻ることにしよう。

ああ・・・途中までしかやっていない宿題が、机の上に広げられたままぐったりしている。一応続きをやり始めてみたが、もう眠くて目を開けていられない。
明日の朝起きてからやろう・・・と誓い眠りにつく。
おやすみなさい!

<le lendemain matin・・・翌日>
***7:00am***

パッと目が覚める・・・と、まさかの7時であせる。6時には起きようと思っていたのに!宿題をする時間がほとんどない。身支度をさっと済ませ、簡単に朝食をとる。何とか宿題を終わらせると、もう学校へ行く時間だ。

お昼のピクニック用ジュースと紙コップをカバンに入れて(私はジュース係なのだった)、行ってきます!

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※当日のピクニックの風景。いいお天気で気持ちいい。
 一番右側のクラスメイトの隙間で、先生、たばこ吸ってますね・・・


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