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【映画コラム】博士の異常な愛情(1964)

この映画フルタイトルは「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」

異様に長い。。

「時をかける少女」などの監督、細田守がインタビューでこの映画が好きだといっていたのがこの映画を見るきっかけになった。

あらすじ
アメリカ空軍の将軍がソ連に水爆攻撃をする極秘任務の命令を部下に下す。作戦が外部に漏れないようにラジオを没収し、基地を封鎖、外との情報を遮断させる。周りから情報を遮断された兵士たちは考える力を失い、目的が不明なまま任務を遂行してしまうが実は将軍の独断だったことを知る。

目的と手段を間違わないこと
この空軍には2人の人間が出てくる。
一人は命令(手段)を疑い、平和(目的)のために止めようとする者。もう一人は昇給のため(利己)にと命令(手段)を全うすることが目的となる者。

この映画は目的と手段を間違わないことを再度気付かされる映画だ。こんなことにならないよ。と思うかもしれないが情報を遮断され、言われたことは絶対だという関係性ができていると脳死状態で手段を全うすることが目的になる。これは仕事などでも良くある光景だ。言われたことをそのままやってしまう部下のようなもの。

細田守「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム」はこの映画のオマージュ作品
細田守はインタビューで「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム」について話していた。当時ワンピースと同時上映されていて、ワンピースを見に行ったのに完全に心をデジモンに持って行かれたくらい面白かったことを覚えている。

この映画は「博士の以上な愛情〜」をオマージュした作品らしく、構成や音楽がかなり意識されている。細田さんはこの映画が好きでオマージュしたらしい。パクりは愛がないけどオマージュって愛があっていいよね。

そんな細田さんの新作が夏にやるらしい。ウォーゲーム、サマーウォーズときて3作目のネット空間を舞台にした映画なので正直不安もあるけどとりあえず楽しみにしてましょう。


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