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2024年読書評1 ミステリと児童書

「アダムはイヴに殺された」
都筑道夫
初読。
私は都筑ファンですが、1冊だけ読んだことがないものがあり、これがそうです。短編集なのですが、最初の一編だけ読んだのですが、全て読むのは初めてです。
昭和55年の出版ですから相当古いので、内容も古さを感じさせます。犯罪にまつわる話で、最後に思わぬ展開になるというもの。
雑誌に掲載した短編が本一冊分たまったので本にしたようですが、当初「引き出さしから出てきたちびた鉛筆」というタイトルにしようとしたところ、編集者がこれらは悪女ものですね、というので「アダムはイヴに殺された」というタイトルにしたそう。
「妖精悪女解剖図」に似ているかも知れません。

感想としては
当時は皮肉な終わり方が流行っていたのかも知れませんが、~フランスでもフィルムノアールといってそんなバッドエンドの映画が多かった~今読むとちょっと快くない、と感じます。

そんな感じです。


「さよなら犯人くん」
都筑道夫 児童もの

児童ものとしてはまだ読んだことがなかった最後の作品。

このシリーズは桃源社から出たもので3冊あります。かなり詰め込んだ本で、かなりのボリュームがあります。
つまり、本数冊分を詰め込んだ感じです。

本書は冒頭の「拳銃天使」が長すぎる。あまり面白くはない。
「こんばんわ幽霊です」「おやよう妖怪たち」の方が総合的に良いと思います。
本書はほとんど全てが児童ものではありますが、事件の謎を解く推理ものとなっています。

中に1つだけ和木俊一ものがありました。これは都筑道夫が推理作家として活躍する前に書いた探偵もので、幽霊にまつわる事件を論理的に解き明かす、児童小説。
これだけ興味深かったかれど、全体的にはあまり出来は良くなかったと感じます。


ココナラ
姓名判断  2500円

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