人生最悪の日②

大学病院の身障者トイレで、おばあちゃんの下敷きになった、虚弱ふりかけっこ🐰です。

↓①の続き

助けてください!!

大学病院のトイレで助けを求める姿って。

世界の中心で愛を叫ぶ、に似ている。ピンチに陥ると客観的に分析するもうひとりの自分が出てくるんだ。にしても3分はたった気がする。しつこく緊急ボタンを押したら。ようやくドアの外から人の声がした。

どうかしましたか??

助けてください!!早く!!😭

ようやく職員が駆けつけてくれて、三人がかりでおばあちゃんを起こしてくれた。おばあちゃん太りすぎ!!😭介助技術がない自分に非があるくせにその時は思った。。

おばあちゃんの体重疲労で身体がプルプルしている。何のための非常ボタンだよと職員に言いたかったが助けてくれたのでこらえる。

旦那さんが何があったん?と寄ってきた。

あんたどこにいたん?

ちょっと離れたとこ

ごらぁぁぁ💢となる怒りをおさえて、ずっと助けを叫んでいたことを話す。聞こえなかったが職員がざわついて来たからびっくりしたんだと、ただただ驚いた様子。

ようやく姉と母が合流して眼科へ向かった。診察したらすぐに結果が出た。おばあちゃんの眼は、

右目が眼球破裂しています

手術しても回復するかはわかりません

もともと生まれつき左目が見えてない方なので、いま両目が見えてない状態です


え?ええええ失明?全盲ってこと?

誰も泣いたり叫んだりしなかった。私も冷静に今までの生活を思いだしてみた。

生まれつき片目が??なんかそんなこと、おばあちゃん前に言ってた気がする。だからお茶をいれる時によくこぼすんだよ、と笑ってた。ずっと違和感ないから気にしたことなかったんだ。

え、でも。たくさんの賞をとってきた社交ダンスの先生だったんだよ。長崎では有名だったってトロフィー見せて自慢してたやん。それ片目で踊ってたってこと?

え、ちょっと待て。強打した眼って視えてる方だったの😱二分の一で見えてるほうを破裂させちゃったの!?おばあちゃん!なんて運なのさぁぁ😭

これから手術してみますが手術してみないとわかりません 

高齢なので手術は今回が限界です


手術しても見えないと思っていたほうがいいと。姉も母も旦那さんも私も、、誰も泣かなかった。何も言葉にできなかった。あまりに突然の失明と全盲の告知に、、病院に案内されるままに、呆然とした状態で歩いた。

おばあちゃんは耳が遠いので、何も聞こえていない。いつもどおりのかんじで、

トイレいきたい

トイレか。うん行こうね。

今度は旦那さんと二人がかりでトイレをすませた。何も変わらない。いつものおばあちゃんだ。

入院の準備をするのに、おばあちゃんがこれから過ごす個室を案内してもらった。大学病院の病室なんて初めて入った。

いまから色々な書類をここで書かなければならない。何度も入院して手術している私には「これから」が想像ついていた。旦那さんもつい四か月前に同意書とかたくさん書いたからそうだろう。

認知症があるとのことなので、24時間家族の付き添いをお願いできますか?

あ、夜は私がやります


夕方から朝まで私が。昼間は年金暮らしの母が付き添いをする。姉は3歳の息子がいて仕事もあるので保留に。旦那さんはただ頷いている。私がやると決めたら絶対にやることを彼は知っている。

では手術の同意書をお願いできますか

病院の方が紙をさしだした。

実の娘である母が署名する。ペンを握って書こうとして、

あ・・・という顔で私たちのほうに顔を向けた

言ってなかったんだけど

わたし再婚したんだ(無表情)


そして私たち姉妹が一番この世で見たくない名前を書いた。

20年前に母を捨てた男のみよじだった。

それを見た瞬間に、私の身体がガタガタ震えだした。怒りだ。全身が震える怒り。唇も震えてぐっと歯を食いしばった。

泣きたくない

こんなやつ(母)に涙を見せたくない


私はたまらずにガタガタ震える体で病室を飛び出した。

↓③へ続く

書くのに6時間かかってしまいました💦眼球が痛いので休憩😭

消えるのが怖いのでアップしておきます🙇‍♀️







こやつめにお駄賃をやろう、なんて考えた奇特な方は。そのお駄賃またnoteの中で循環させていただきますぞ🍀