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システム思考備忘録(1/6)

最近この本を読んでいます。

春先に知人から勧められ、読み切っても

「すごく大切なことかいてあるんだろうな」

という気持ちと

「ふわふわしててよくわからない…」

という気持ちの両方がありました。

夏休みにもう一度読めたこと、偶然にもいろいろな知識や経験が繋がり始めたので備忘録を書いていこうと思いました。

この本の中心は

この本の中心はシステム思考という考え方です。

結果には原因があります。

たとえば、「会社の部署間で対立がある。それはリーダー同士が仲が悪いからだ」といったような。

けんか2

取っ組み合いの喧嘩になることは少ないと思いますが、どんな組織でもよい人間関係の構築は課題にあがることが多いと思います。

ここでよくあることがその原因を特定の個人、もしくは特定の事象に求めてしまうことです。

例えば「ワンマン気質の上司が悪い」「仕事をなかなか覚えない新人が悪い」「あっちの部署が全体を考えていない、わがままだ」などなど。

システム思考では

システム思考は原因を一つの事象に求めず、相互関係性、構造、仕組み、慣習に着目し、理解する考え方です。

先の例だと「会社の部署間で対立がある。」という出来事の原因を「リーダー同士が仲が悪いからだ」ということを原因とするわけではありません。

考えてみれば「部署間で対立がある。」ことも「リーダー同士が仲が悪い」ことも、どちらも目に見える現象or解釈ですよね。

それらを考える際の一つの方法が「氷山モデル」です。

氷山モデル

            (有限会社チェンジ・エージェントHPより引用)

先ほどの「部署間の対立」を例にとってみましょう。

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よくあることではないでしょうか。

幾つかの層があり、どの層に対して反応するかでとる行動や結果が変わってきます。

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大切なことは目に見えるものに直情的に反応することではなく、どんなパターンの時に起きやすいのか、そのパターンを生み出している関係性や構造はどのようなものかと観察と仮説を出し続けることです。

現在のコロナ渦においても、出来事のみ(感染者数の増減)にとらわれた報道、意見が散見されます。

どんなパターンを持っているのか、そのパターンを引き起こす仕組みは何か。それに対して国民全体が理解を示し、お互いを思いやる方法はあるのか。

そんな考え方が大切なように思います。

ただしこれには

メリット/デメリットもあります。

根本解決を促したいのはやまやまですが、そうはいかないことが世の常です。

例えば、

①会議を増やすということは何か業務を削らなければならない。(無理してやってもらおうは言語道断、人も予算も場所も時間も集中力も体力も有限です。)

②業務を削るためにはその根拠が必要である。

③根拠を見つけるにはABテストをはじめとする検証作業をする必要がある。

④その時間と予算と人はどこから捻出する?

⑤どこにもそんなものはない!

⑥とりあえずできそうな人に仕事を振ろう(業務の偏り)、一人一人の意識を高めよう(精神論)

⑤、⑥が世の常であることは残念ですが、往々にして起こり得ます。

その結果が引き起こすのが心身の不調、仲違い、離職…とても残念です。

コロナ渦の場合であれば、自粛警察、差別、思慮に欠けた行動…

全ての根本的な解決は痛みを伴うことがあります。その痛みは解決だからといって看過できないこともあります。

結局はバランス

このバランスをどう舵取りしていくのか、なるべく納得できる結果にするのか、答えは一つではないでしょう。

氷山モデルのよいところは根本原因に目を向けることです。その中で解決可能(のように見える)ものからチームでチャレンジしていくことが大切なように思います。

私自身も悩むことも多くあります。この連続記事を通して何らかの答えがでればいいなと思っています。

次回は「構造の発見と仮説の出し方」というテーマで書きます。

どうぞお楽しみに。

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