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【読書】大人らしさって何だろう。(大綱理紗)

教室の学級文庫ボックスで見つけたタイトル。
何となく心惹かれて読み始めていました。

本日は、「話し方」「マナー」「VIP接遇」などを教えるスクール RiSA Communications 代表である大網理紗さんの書かれた「大人らしさって何だろう。」を紹介します。

成人式の日。大人になったような、むしろ子どもに戻ったような。
ただ年齢を重ねるだけではなく、大人らしい考え方や行い、そんなものがあるはずだと大網さんは言っています。

「大人らしさ」がどういうものか覗いてみましょう。

「許す力」 人を許せていますか?

人間ですから、誰しも怒りたくなることはあると思います。

「自分が幸せなときは誰だってやさしくできる。本当にやさしい人は、自分がつらいときでも人にやさしくできる人」

忙しいときでも、大きな悩みを抱えているときでも、それでも人にやさしくできる。それが、本当に意味で「やさしい人」なのでしょう。

常日頃から物事が予定どおりにいかないのは当然だと思っておき、予期せぬことが起きても動じない。感情に振り回されず、まわりの人に気を配っていけるのが大人ではないでしょうか。

許すことと、甘やかすことは違います。この線引きは難しいですが、まずは許すことが大事だと思います。

「ファンをつくる」 慕われ上手になれていますか?

VIPに相当する人は人あたりが絶妙で慕われ上手な方が多いそうです。

ネームプレートを確認して名前を呼んでくれたり、「いつもありがとう」「アナウンスの声がいいね」と、お礼やちょっとした褒め言葉を伝えてくれる方がたくさんいます。

VIPには、喜ばせ上手な方がたくさんいるそうです。

慕われ上手な方は、自分の意見や主張をしっかりと持ち、とても細やかな目をお持ちになりながらも、それを全面に出すことがありません。

イメージとしては、「静かな炎」を持った方が多いそうです。

お金やステータスではなく、心の底からあらわれる人間としての魅力。
そんな「品のある親しみやすさ」を出せるといいですね。

「プロフェッショナル」 やりきる姿勢で仕事に向き合えていますか?

もしあなたが、一度もやったことのない仕事を任されたら何と答えますか?

「今の自分の能力ではできないです」
「スケジュール的に厳しいです」
「もう少し勉強してからやらせてください」

このように、予防線を張ってはいませんか?

どんなことでも、仕事をする上で大事なのは、「プロ意識があること」だと大網さんは言っています。

どんな業界でも、プロフェッショナルと呼ばれる人は、現状に満足しません。

2014年現在、銀座でミシュラン三ツ星を7年連続で獲得している「すきやばし次郎」というお寿司屋さんがあります。
店主の小野二郎氏は、80歳半ばにしていまだ現役。外出するときは必ず手袋をする、舌の感覚が鈍るのでコーヒーは飲まないなど、職人としての道を探求し続けています。

そんな小野さんが「自分の握りがどうにか理想に近づいてきたかなと実感できるようになったのは、70歳になった頃」と言ったそうです。

こういうエピソードを聞くと、自分がいかに未熟か痛感させられます。

僕自身、一度もやったことのない仕事を任されたら、
「難しそうですけど、何とかしてみせます!」
と言うようにしています。

任せてくれた人の期待に応えたいし、何より相手を安心させたい。そんな思いではっきり答えるようにしています。

また、言葉だけではなく行動でも示すことを意識しており、任された仕事はその日中に一旦返事を出すようにしています。

そんなことを繰り返したおかげか、「◯◯さんがいれば何とかなるね!」と言ってもらえるようになりました。

新しいことを任されたときは、自分が成長するチャンスと捉え、カンニングをしてでも達成するようにしています。

「感性を磨く」 察することができていますか?

特別な経験ではなく、毎日つい見過ごしてしまうような小さなことの中に、ちょっとした発見をできること。
これが「感性を磨く」ことにつながると大網さんは言っています。

自分の立てる音と言うのは、自分が思う以上にまわりは気になるものです。
足音、バッグを置く音、イスに座る音、ドアを閉める音など、そうした細かな部分をいつでも気にかけられると素敵ですね。

余談にはなりますが、僕はよく「物持ちがいいよね」と言われます。
その理由がこの物音にあったことに後になって気づきました。

たとえば、机に物を置くとき。僕は無意識で物音を立てずに置いているのですが、まわりでは「ボンッ!」と置いている人もいました。

あらゆるところで物音を立てないように意識していたので物が壊れることがまわりよりも少ないんだと思います。

「チャンスをつかむ」 一生懸命に生きることをさぼっていませんか?

大網さんは20代半ばの頃、いつも怒られてばかりでしたが、その中で「注意の受け方」だけは当時褒められたそうです。

あなたは注意を素直に「はい」と受け止めていますか?
注意されて落ち込むだけではなく、次に生かそうと思って真剣に聞いていますか?

注意や批判をされるのは嫌なことですが、色々な人のアドバイスを聞いて自分の価値観をつくることができます。

そして注意を受けるためには、聞き方、受け取り方、怒られ方が大切ではないでしょうか。

相手が10言いたいことがあるときに10注意してもらえる自分でいること。
2か3しか言われないことは、その場一瞬でのダメージは少なくても、長い目で見たら成長できるチャンスを逃しているのかもしれません。

批判者は、自分にとっての最高のアドバイザーです。
「物事の捉え方」を変えて、成長できるチャンスを逃さないようにしたいですね。

「大人の始め方」 胸を張れる生き方ができていますか?

大人になるというのは、何か1つ覚悟を持つことだと大網さんは言います。

損得ではなく、自分の信念に従うこと。
目移りしないで、すべてにゆるぎないこと。
凛としていること。
誰と出会っても、いつも自信を持って振る舞えるようになること。

簡単なことではないですが、こんな生き方ができるといいですね。


「大人らしさ」一言であらわすには難しい言葉です。
僕が思うのは、「自分に正直に生きること」「相手に対して誠実でい続けること」この2つをいつでも実践できるようにしたいと心から願っています。

何気なく見つけた本が素敵なことをたくさん教えてくれました。
ぜひみなさんも読んでみてくださいね。

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