「やぎ」と「ねぎ」
衝撃の事実が発覚しました。
『ミミズは鳴かない』そうです。
季節は飛んで秋の入り口。
夜な夜な土の中から『ジィージィージィー』という鳴き声が聞こえますね。これはミミズが鳴いているんだとばっかり思ってました。
しかし調べてみると、ミミズに発声器官はなく、
あの鳴き声の主は「オケラ」なんだそうです。
なんてこったい。
今まで自信満々に出鱈目を吹聴していたとは。
ああ、赤面すること火の如し。
いや、もとを正せば父が僕にホラを吹き込んだことが元凶。むう、腹の立つこと山の如し。
まあ父も祖父に吹き込まれ、というふうに山下家に代々伝わるホラであった可能性もありますしね。僕の代で因果が断ち切れたと溜飲を下げ、信玄公にもお帰りいただくとしましょう。
しかし、こんなご時世です。
恐竜が生きるより遥か昔から
変わらずに、前にだけ動いて、鳴かない。
ミミズのそんな姿勢には見習うべきところがあるのかもしれない、などとも思う今日この頃です。
さて、与太もほどほどに。今日は
僕はいま、パリにいる。
東京ど真ん中にいながら錯覚を起こしてしまうビストロ『Sans Déconner(そんでこね)』さんをご紹介。
とっぽくて優しい。大胆で繊細。
組み合わせの妙と驚きに満ちた料理たち。
(どの皿も衝撃的にワインとの相性が良い。)
料理、店構え、サービス、すべてが日本人離れした感性で構築されていて、そこかしこに漂う「非日常感」にこころが躍りだします。気づけばテーブルの上は笑顔、笑顔、笑顔。
いつかの夕べ、デザートの前にチーズをどうぞと出されたのが本日のトップ画像。シェーブル(やぎのチーズ)にネギという組み合わせです。
これは「発明」。
チーズそのものが美味しいことは前提条件ですが、ネギの野趣を感じる爽やかさが、シェーブルのクセと見事に調和するのです。
言わずもがなですが、とんでもなくワインと好相性。これはワインをバケツいっぱいに用意してもらう必要があります。
週末のひとときに、ぜひお試しいただきたい一皿です。
それでは、また明日。
最後に同店のステキな料理達の写真をどうぞ。
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