「たわし賛歌」と「おべんとう」
美味しすぎるお弁当は何となく落ち着かない。
和牛のしぐれ煮がピカピカの新米の上に敷き詰められ、卵焼きには明太子が巻かれている。焙煎した香ばしい風味のゴマで和えたほうれん草と、きれいに細かく刻まれたにんじんとキャベツのコールスロー、上品な和出汁で炊いたタケノコが二口分ずつ。なんと牡蠣フライまで入っている。
そういった、ごちそう弁当は新幹線や飛行機で食べるならともかく、学校やオフィスの机で食べるにはいささか気が利きすぎているように思う。とっても嬉しいけれど、ちょっと気構えてしまうのだ。
授業や仕事の合間に食べたいのは、まるでコシのないスパゲティサラダや、くたくたの切り干し大根。焦げた上に少々しょっぱい豚の生姜焼き、二週間前に冷凍しておいた炊き込みごはんのおにぎりとたくあん。ちいさめのみかんがふたつ。
蓋をあけて、まあこんな感じだよね。と思うくらいのほうがホッと一息つけて好ましいではないか。ぼくはそう思う。そうに決まっている。
と、
それはそれは偉そうに言い訳をならべながら、今朝もあまり変わり映えのしないお弁当を詰めたのです。いや、半分くらいは本心です。でも、二つ並んでたらごち…
さて、与太話もほどほどに。
はじめて買った、たわしのお話をしましょう。
一言で申し上げれば、
もっと早く買っておけばよかったよ。
ひじきが挟まった穴あきボウル。醤油がこげついたフライパン。お鍋の内側にこびりついた乾いた味噌。そうめんが挟まった竹のざる。魚を焼いたあとの焼き網。
たわしでこすれば、みるみる落ちていく。
ああ。なんて気持ちが良いんだろう。
スポンジでひたいに汗してヘイコラやってた時間は一体何だったのか。(スポンジだって内心は「僕ってこういう洗い物には向いてないんだよなあ」と思っていたに違いない。)
「亀の子束子」が販売している、
白いたわし ホワイトパーム (小)。
このドーナッツ型の小さいたわしはシンク周りで場所をとらないし、かたちもとても愛らしい。調理器具の洗浄のみならず、ごぼうやにんじんを洗うのにもぴったり。
あれ?
なんだか、たわし業界のまわし者みたいだ。
今日もお読みいただきまして
ありがとうございます。
それでは、また明日。
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