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コミュニケーションスキルを上げる 原則10ヶ条 その2

前回は第5条までやりましたので、今回は第6条から開始します。
 
第6条       真のコミュニケーションは、Face to Face でなければならない。
 
コロナ禍の影響もあり、在宅勤務やWeb会議を行うことも最近は増えています。しかし大切な事は前の第3条でも言った通り、相手を前にして伝える方が良い場合が往々にしてあります。
 
つまり、相手の顔を見て、反応を見て、相手の眼差しを見て話すほうが話しが伝わります。ZoomやTeamsで話したつもりになっておいても、半分も伝わっていないことがあります。
 
私の経験でも、「あれっ、そんなこと言ったっけ?」とか「えっ、そんなこと聞いてない」ということが、ままあります。
 
Face to Faceで、相手に面と向かって話す方が、コミュニケーションも確実になります。
 
 
第7条 悪い話ほど速やかに報告せよ。
 
悪い話や、営業ですと失注したとか、お客さんを怒らせてしまったとか、
自分のせいで不具合を起こしてしまった時などは、上司などに言いたくないものです。 できるだけ遅く話そうとするものです。
 
でも、そんな時ほど話が早く漏れたり、他に悪く伝わったり、ゆがんで伝わることがあります。
 
そんな時はというか、そんなことが起きそうな予感がしたら、真っ先に上司に、「まだわかりませんが、あの件で問題が起きそうです」と問題が発覚する前に言った方が、上司も自分がさらに上から怒られるのが嫌な訳ですから、何らかの対策や対応策を指示してくれることでしょう。
 
問題が起きる前に、上司に話した方が、被害を最小限に食い止められる 可能性が高いです。
 
「もし、問題が大きくなったら、お前のせいだぞ」というような、責任転嫁傾向のある上司だったら、早めにその上司にはさよならしましょう。
 
間違えても対決モードになってはいけません。上司は通常会社側の人間です。人事を味方につけますから、対抗しようなどと思ってはいけません。
 ちなみに、一般的には部長以上が会社側の人間とされています。
 
脱線しますが、以前に自動車用品大手の会社と取引をしていました。
ある時、部下であるその会社の担当者が青くなって私のところにやってきました。
「部長、もうあの会社と終わりですわ。大問題が起きてしまいました」
「なんだその問題は?」 聞きましたら、
「商品のパッケージと中身が違っている不具合商品がでたんです。500店舗もありますからうちのような少人数の会社では、交換したり回収は不可能です。もう取引終わってしまいます」といいました。

私はすぐに彼にいました。
「いいか俺の言うことをよく聞け。先方の部長に大変申し訳ないと謝って、かかった費用は全部弊社が負担しますので、大変申し訳ありませんが各店舗で全品回収していただけませんでしょうかと言え」と。
 
そしたら、彼は会社から車で10分の東京本社にすっとんで行き、先方の部長にそう伝えました。そして1時間もしないうちに戻ってきました。
先方の部長からは、「御社はいつも丁寧によくやってもらっているので、今回は私の方からお店の店長に謝って全店舗から、お宅の倉庫に返品してもらうようにしますよ。そのかわり、早めに交換してね」という返事でした。
 
まだ大問題になる寸前だったので、先方の部長も先回りして対応してくれたのでした。
結論的には、早めの対応だったので、結局1円も払わずに、この大問題は収束したのでした。
先方の部長が、神様のように見えた瞬間でした。
 
第8条 みんなのため、仕事のために良かれと思った事は、立場を超えてどしどし発言(スピークアウト)すべし。
 
スピークアウトというのは、強く主張するということです。
私利私欲で仕事をしてはいけませんが、会社にとって利益があることや、どうしてもやりたいプロジェクトなどがあれば、あなたは上司に強く主張したほうがいいでしょう。
 
もちろん、「多分利益が出ます」というような曖昧な言い方ではなく、売上計画や利益計画などデータをしっかり作り理論武装をして、上司を説得するのです。
もしあなたが管理職であれば、場合によっては首をかけてでも(最近はあまり聞かなくなった言葉かもしれませんが)それをやらなければなりません。
 
スピークアウトするということは、しばしば一方通行気味になるかもしれませんが、これもコミュニケーションの1つです。
 
第9条 Agree to disagree 異見も意見として認めよう。
今は多様性の時代です。人はいろいろな意見を持っています。
自分の意見が他人のものと違っても、それを受け入れる度量がなければいけません。
 
意見が違うからといって、相手の言うことを受け入れることをしなければ、コミュニケーションは一方通行となり、いわゆるダイアログ(双方向の会話)が成立しないことになります。
 
相手の意見が自分の意見とどう違うのか、しっかりその意図を把握し、もし自分から説得する必要があるのであれば、論理的にわかるように相手に伝えることが必要です。
 
日本人は議論が苦手とよく言われます。テレビの政治討論会などを聞いていても、自分の主張を通すことだけしか考えない人がしばしばいます。
これは見ている側からしても、醜くとしか感じられません。
 
第10条 飲みニュケーションは、Nice to do (やったほうがいい)であっても、Must to do(やるべきこと)であってはならない。
 
この辺は意見が分かれることもあるかもしれません。
昭和世代のお酒の好きな人は、must to do と思うかもしれませんが、最近ではお酒を飲みながらのコミュニケーションはしばしば嫌われます。
新年会や送別会など、お酒の席に行くことが好きではない人もたくさんいます。
 
潤滑油としての飲みニュケーションはしばしば効果はありますが、お酒が嫌いな人には通じません。また、昭和の上司などはセクハラやパワハラを平気でやることもあるかもしれません。
そんなところには、行きたくないのも理解できます。
 
TPOをわきまえて実施するのが良いでしょう。
 
いかがでしたでしょうか?コミュニケーションスキルを習得する前に、こんな原則10箇条があることを覚えておいてください。

少なくとも、この10箇条が理解できる人は、コミュニケーションスキルを学ぶことができる人です。

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