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たまには休もうぜ

転職先を決めずに退職して、不安ではありませんでしたか?

これは先日の面接で聞かれた質問である。
わたしはびっくりした。「どうして不安になるのだろう」と疑問に感じたからだ。

上記の記事で書いたとおり、わたしは約4年勤めていた会社を辞めた。2月中旬に求人サイトへ登録し、転職先が決まらないまま最終出勤日をむかえた。無事内定をいただいたのは6月初め。転職活動の平均(目安)期間は3ヵ月なので、人よりも少し長くかかってしまったことになる。

しかしそれは想定内で、なんならわざとゆっくり活動していた。
先日辞めた会社は2社目で、1回目の転職活動期間は2ヶ月。退職して10日後ぐらいには新しい職場で働きはじめた。精神的にも金銭的にも、余裕がなかったからである。
精神がすり減った状態での入社は想像以上にきつく、仕事内容を覚えるのも、環境に慣れるのにも時間がかかった。心が追いつかず、まだ有給がないのに会社を休んだこともある。

そのような経験をしたため、「つぎ転職するときは絶対に休みをとろう」と考えていた。
社会人になると、学生のころのような長期的な休みがない。夏季、冬季休暇やリフレッシュ休暇はあるが、せいぜい7~10日ほど。1ヵ月くらいの長期休暇はないし、取りづらい。だからこそ「休めるタイミングがあったら、最低1ヵ月は思い切って休もう」「そのためにも、ある程度お金を貯めよう」と、そう決めていた。

実際、休みを設けて本当によかったと思っている。韓国へ旅行したり、いままで休みの合わなかった友達と平日に会ったり、実家に帰って両親とゆっくり話をしたり……。あとは好きなだけ寝て、映画館へ通い、おいしいご飯を食べ、大好きな夜更かしをした。
留学や日本一周など、さして大きなことはしていない。それでも、自分の思うがままに過ごした日々のおかげで、わたしの心は満たされた。休むことは、生きていくうえで本当に大切なことだ。

冒頭の質問に対し、わたしは「不安はなかった」とはっきり答えた。思い切り休んだ結果、心にゆとりができていたからだ。
ただ「休むことを計画していた」と伝えるのはマイナスだと思ったので「休暇中に国内外問わず旅行をし、貴重な経験ができたのでよかった」とプラス思考で回答した。これもまた事実である。

いま振り返ってみると、前回、すなわち1回目の転職活動のときはすごく不安だった。書類で落とされるたびにダメージをくらい、「このまま決まらなかったらどうしよう」という焦りに支配されていた。
焦ってもいいことなんかひとつもない。そして、焦りからはなにも生まれない。当時のわたしにいちばん必要だったものは、心の余裕だったのだ。(くわえて少額でも貯蓄があることは、心の余裕につながることも同時に学んだ)

有給期間をふくめると、丸3ヵ月は働いていないことになる。このくらいがちょうどいいかもしれない。「たのしいな」と思う時間が増え、心が元気になった。そして「よし!新たな気持ちで頑張るぞ!」という、前向きな気持ちも芽生えている。

働くことが趣味である人以外は、退職するタイミングで1ヵ月くらい休んでいいと思う。そのあいだは、自由気ままに過ごしてみてほしい。堂々と休もうぜ。心穏やかに生きていくためにも。

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