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山際響:短編集

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山際響の短編まとめです。
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2019年11月の記事一覧

異言

異言

 昔々の事。房州に安房の国があり、その浜辺の村に舟木という若い漁師が住んでいた。漁師だというのに、彼はあまり漁が好きではなかった。漁に関しては貝塚という幼馴染の男の方が上手かったし向いていた。彼は力も体格も舟木より上だった。その怪力で子供の鯨を片手で捕えたという噂すらあった。単純な力では及ばないが、舟木の方も貝塚にはない不思議な力を持っていた。人間や魚など生き物の心を読めたのだ。能動的に読めるわけ

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