【課金】いつもと違うからできたこと
小学生息子は乗り鉄。電車に乗れば気分転換できた。が、数年前から人混みにいると苦しくなり、最近は電車に乗ることが難しくなってきた。
そんな状態のときに息子に渋谷駅に行く用事ができた。用事には行きたいけれど人が多いところには行きたくない。渋谷駅に人が少ないところなんてない(渋谷駅の人が少ないところなんてヤバいところでは?逆に怖い)。息子が少しでも楽になるようイヤホンや触り心地のいい物などアイテムを準備した。
いざ渋谷へ。目を閉じ、ノイズキャンセリングイヤホンで好きな音楽を流してそれをイヤマフで被し、フードを被る。一駅、また一駅と渋谷駅近づくほど歯を食いしばり、必死に声を抑えているが唸っているのが聞こえる。苦しそうだ。
都心は各停でも混んでるので、混雑を避けることは難しい。途中下車して歩くかバスかタクシーか…しかし息子はそれらを嫌がるので電車に乗り続ける。準備していたアイテムはどれも効かず、わたしは抱きしめるしかできない。
なんとか渋谷に着いたものの、息子はもうフラフラだった。喫茶店で休みたかったがどこも混んでいたので、息子が行きたいところに行くことにした。正直、わたしもフラフラだったが(迷子になるし)息子を少しでも楽にしてあげたかった。
息子が行きたいところは混んでいたけれど目を輝かせていたので安心した。
(なかなか混む店ですぞ)
_人人人人_
> 2万円超 <
 ̄Y^Y^Y^Y ̄
(白目)
思考力ゼロ
自己対話不可
息子と相談も不可
わたしが思っていた以上にわたしは疲れていたらしい。頭が真っ白だった。抜けた魂が戻ってこない。無。
そう言いながらもしっかりと抱え、お会計に並ぶ息子。
いつもだったら絶対に買わない、買えない。「買ってあげる」なんて言えないよ。
任天堂に課金したのか、LEGOに課金したのか、息子に課金したのか、もう分からない。
帰りの電車、窓に映るのは
・息子には抱えきれない大きな箱
・それを入れるNintendoの赤くて大きな袋
・それを必死に抱えようとする息子
息子はそれをみて「うふふ」と笑っていた。思わず笑ってしまい、声が出ていることに気づかない。こんな息子 初めてだ。とても幸せそうだった。
往きと違い、イヤホンもイヤマフも要らない。苦しむことなく電車に乗ってる息子、なんかもうそれだけでわたしは胸がいっぱいだった。疲れきってて壊れてて、いつものわたしじゃないから得られた幸せ。
とはいえ、次は元気なときに入店する。
実は既に課金しており、アレは追加の課金だった。
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