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【セミナーレポ】5つのコーポレートリブランディング

こんにちは!ライフェックス広報の丸山です。
先日株式会社ニット様主催のブランディングセミナー『はじめてのブランディングがわかる10のこと』に登壇させていただきました!
ご参加いただいた方々、誠にありがとうございました。

▼セミナーレポートプレス(ニット様のリリース)

今回、お話しする時間が短かったこともあり全てのご質問にお答えすることができませんでしたので、本noteにてセミナーのサマリーとご質問回答に代えさせていただきます!(前半の私が担当したコーポレートブランディングパートの部分が対象となります。)

【サマリー】5つのコーポレートリブランディング

ライフェックスは1年半かけてリブランディングに取り組みました。
弊社がリブランディングを行なった背景や主に行なった取り組みについては以下をご覧ください。

▼セミナー前の告知note

まず大前提として、ブランディングとは「こう思われたい」という会社と「こう思う」という顧客や消費者などあらゆるステークホルダーの両者の思いを一致させる取り組みです。

ブランディングの目指す姿

だからこそまず初めに、「こう思われたい」の部分=理念や考え、想いをしっかりと自社で言語化することが大事です。

大事なことその①:ブランディングに取り組む前に地図を描こう

例えばこんなことありませんか?
・リブランディングしようと会社で大号令。ロゴをリニューアルして、ミッション、ビジョンを決める
→社外にどう打ち出すか、どのような言葉で伝えるか、どのようなデザインで表現するか。そういう表向きなものにとらわれると、肝心の中身がなかったりしてしまう。
・リブランディングについての会議。プロジェクトメンバーが目先の業務を優先して欠席したりリスケが続いてしまう。
→いつまでの期日で何のためにどこを目指しているのかの設計がないとずるずると後回しにされてしまいがち。
・ロゴやサイトデザインの意見を多数決で取る。びっくりするほど意見が分かれて決まらない。
→オシャレ、かっこいいというデザイン偏重で決めると個人の趣味志向に偏り全員一致することがない。(結果、決まらず多数決となる・・・)

これらを解消するために、まず取り組む前に地図をつくる必要があります。
なんの目的で行うのか、どこのゴールを目指すのか、どのような手段でそれを実現していくのか。

大切なのは、共通言語を創る過程です!

大事なことその②:ブランド・アイデンティティ(BI)で ブランドを言語化する

全員が共通の認識を持てるよう会社(ブランド)がどうあるかを言語化していく取り組みをブランド・アイデンティティ(BI)と言います。

ライフェックスでは22の項目に絞ってブランド・アイデンティティを言語化していきました。時間にして3~5時間程度のMTGを10回以上は設けたと思います。この部分は経営陣を中心に取り組んでいきました。

取り組んだBIの要素

特に、広報的視点で取り組んで良かったものをお伝えします!

✅ ブランド定義 : 一言で自社を表現する
自社を一言で伝えるワードがありますか?
共通言語で持っていると、認識のされ方が統一されやすいです。

✅ USP(Unique Selling Proposition):自社の強み
他社と差別化できる要素を3つほどあげてください。
✅ ファーストインプレッション
数秒で会社のことをイメージされるとしたらどんな印象を持ってもらいたいですか?

✅ ブランドパーソナリティ
会社を人格化するとどのようなキャラクターだと思われたいですか?

ここまでBIの22の要素を全て言語化し、最後にMVVを定めました。
最初にMVVを定めると各メンバーの認識や想いがバラバラすぎて定まらないのでしっかりとBIを言語化した上で行うことをおすすめします。

ライフェックスの場合、社会の中での自社の立ち位置を明確にする意味を込めてパーパスを最上位概念に置きました。5年〜10年で見据えたい未来像をビジョン、そのビジョンを実現するための行動指針や価値観をバリューズとしました。ここは諸説ありますので自社にとって最適な相関図を作ると良いと思います。

大事なことその③:全社員で決める部分をつくることで「自分ごと化」する

以下は弊社のバリューズです。これらは全社員で決めました。全員にとって目指したい行動指針となるように何度も話し合いを重ねました。

✅ 個別の意見まで吸い上げることが大事!
グループワークやミーティングで決めていきますが個人アンケートなどを挟むと個別の意見まで吸い上げることができます。
ネガティブな意見をこの段階でいかに解消し、全員が満足する段階まで底上げするかが肝です。

一例をあげます。当初、代表がよくいう「元気!明るさ!笑顔!」がバリューズの候補に上がりました。全体MTGの場では反対意見が出ませんでしたが、個別アンケートをとると以下のような意見が出てきました。

・大切だが価値観の押し付けになってしまうのでは?
・理想的かもしれないが自分には自信がない

こういう気持ちをメンバーが持ったまま、バリューズが決まっても全員が同じ方向を向いて進めないですよね。行動指針は、できる限り全員にとって目指したい人物像になるよう進めていくことが大事だと思い知った経験でした。

✅ 解釈まで言語化する
バリューズを決めても、その解釈が少しずつずれていくことも懸念の一つです。解釈まで決めておくと、新メンバーがJoinした際も理解が早いです。

以下は弊社のバリューズの解釈です。社内限定で外部に公開されることはありませんが、チームといっても解釈は人によって様々なので意味を定めることで、行動指針として明確になりやすいです。

✅ ビジョンを経営陣が決めその解釈を全社員で決める。

グループワークでビジョンの解釈や意味するところを話し合い、グループごとに出た意見をコピーライターさんに依頼しサブメッセージとしてまとめてもらいました。

このように、全てを経営陣で決めず、全社員を巻き込み自分ごと化することが後々の浸透フェーズで活きてくると思います。

大事なことその④:決めたBIをブランド体験に落とし込む

ブランドアイデンティは決めたままで終わりではありません。
「こう思われたい」の部分を固めたら、「こう思う」という印象を作るための「ブランド体験」を創出していきます。その際には言葉で伝えることももちろん大事ですが、印象で伝えることがさらに重要になってきます。

ブランディングの目指す姿

一例をお見せします。
ライフェックスでは新しい働き方制度「ワッフル(Work fullness)制度を新設しました。

BIで定めた、ブランドパーソナリティの仕事も100%遊びも100%どちらも充実させるを実現するため、働き方制度を新設しました。
遊び心を大事にするライフェックスらしく、お菓子のワッフルに見立てて
制度をメニュー仕立てにしてみました。

結果、新しい働き方制度を外へ打ち出し、それをみた方々からSNSでたくさんの反響をいただきました。(ありがとうございます!)

思わずワクワクしちゃう
人を大事にする想いが伝わる
働き方の選択肢を用意している

これらの言葉はライフェックスが思って欲しい姿であり、それがこう思うという印象と合致した例です。

バリューズカードも名刺サイズにして、ライフェックスらしいデザインで
制作しました!

大事なことその⑤:漏れなくぶれなく繰り返し伝える

決めたBIは、漏れなくぶれなく繰り返し伝え続けることが大事だと思います。

一度伝えただけでは響かなかったり忘れてしまったりしますので、広報としてしつこいほど繰り返し伝え続けるように意識しています。
そしてどれか部分的にではなく決めた要素が漏れなく網羅されるよう
どのような「ブランド体験」をあらゆるステークホルダーに提供できるかという視点で日々広報活動に取り組むようにしています。

ライフェックスのホームーページでもSNSでもリリースでもあらゆる場所でライフェックスらしさがブレることなく伝わるように、その一貫性には最大限に注意を払っています。

お答えができなかった質問に回答します!

Q.実際にブランディングの過程で、経営陣や代表が、意図しない意見を出していたり、もしくはイメージの言語化などに悩んでいた場合、広報として出来ることや逆に注意したほうが良い点などあれば教えていただきたいです!

弊社でもよく起こりました。
BIの一つの要素であるクライアント様に約束する「(対内的)ブランドビジョン」を定めていたときのことです。
現場で支援をするメンバーが「D2C支援実績No.1の企業を目指す」というと
「顧客満足度90%以上継続」「年間売り上げ200%上昇継続」とどんどん意見が出てきました。

でもここで、最初に設計した地図を振り返ると、ライフェックスはNo1を目指していたんだっけ?となったのです。その問いかけで考え直した結果
以下のような想いが出てきました。

→業界NO1や売り上げ、市場でのポジションを目指すというよりカスタマー起点でありたい
→従業員の幸せや、成長を促す福利厚生の充実

これがのちの、バリューズの「カスタマー起点」という言葉や「多彩なプロフェッショナルとして成長・活躍できる環境をともに創り、充実したライフスタイルを送れる場所を提供することを約束します。」というPEOPLE PROMISEが生まれるきっかけとなりました。

つまり、広報は現場の社員や経営陣を俯瞰してみられる立場にいるので都度の軌道修正を担いやすいのではないかと思います。売り上げを追う現場社員の気持ちもわかり、社長が語る創業ストーリーも一番知っている存在なわけです。

その辺りの橋渡しはできるのではないかなと思っています。

Q.企業ブランディングと採用ブランディングの類似点と相違点とは?

企業ブランディングは、企業としてのブランディングの構築なので、上記でいう思ってもらいたいイメージを伝える対象は全てのステークホルダーになります。社員、顧客、取引先、求職者、メディア、投資家など、、関連する全ての方です。求職者だけを対象にした場合、採用ブランディングと表現すると認識しています。基本、採用ブランディングで見せたい姿とコーポレートブランディングで見せたい姿はブレることはないかと思います。

Q.ブランディングするにあたって、まずは何から始めましたか?

大事なことその①で触れた地図の設計です。設計をするためには、私の場合は、代表を含む経営陣のインタビューから開始しました。どの山を目指しているのか、どういう組織にしていきたいのか、経営陣の考えを知ることで地図を描けるかなと思っています。

Q.業務中・プライベート、それぞれで普段意識していることはありますか?

思考することを大切にしています。弊社はまだまだ小さな企業です。類似サービスがある中で他社と差別化できる部分はあるのか。社会的な価値ということで貢献できることはあるのか。常に考えていかないと、何も生まれてきません。決められた仕事をこなすというより、0から生み出し、表現していく方に重きを置いています。

Q.1日のスケジュールはどんな感じでしょうか?また、欠かさず行っていることなどございましたら教えてください。

こちらは、何を知りたくてご質問いただいたかまでわからないのでお答えになるのかわからないですが、、、
私自身はセミナーでもお話しした通り以下の4つの軸で業務を推進しています。
①ブランディング
∟7月にロゴのリニューアルとコーポレートサイトリニューアルを終えまして、今は理念浸透フェーズです。今月末に移転をするので、壁面に理念をどのように表現して、日々メンバーの目に付くところに理念を感じられるか考え中です。
②Webマーケ(リード獲得)
セールスと連携しながらセミナーを主催しています。セールスピッチにならないよう、ライフェックスのプロフェッショナル感とフレンドリーさをいかにセミナーの場づくりでも作れるかというところを意識しながら進めています。例えば、セミナー直後に1週間の見逃し配信付きお礼メルマガをお送りしたり、リマインドは当日2回行うなど細かい配慮を行うことで、お申し込みをいただいた方の満足度を高めるよう工夫しています。
③SNSやnoteでの発信
採用広報の部分になりますが、採用面接でお話しさせていただく社員のnoteを事前にお伝えしておくなど、ライフェックスのカルチャーや考え方を事前に知っていただき望んでいただくなどHRと連携しながら動いています
④メディアリレーションズ
リリースや取材の時の原稿チェックなどでは、各メンバーの言い回しや表現がライフェックスの理念に沿っているかを全体チェックすることを意識しています。そういう意味でリブランディングで決めたBIの言語化が判断の軸になっています。瞬時にOKかどうかが判断しやすいという点でBIをしっかり決めて良かったなと思っています。

欠かさず行っていることは、メディアチェックとコーポレートサイトを見にいくこと、twitterの投稿ですね!コーポレートサイトは毎日意識しなくても
頻繁に見に行っています。自社の顔なので、整えときたいというのもありますが、ライフェックスのブランドアイデンティティを外向けに表現した場所ですので、何度も読み返すことで、他の施策や取り組みの際にも常に自社のブランディングを意識できるきっかけにもなっています。

以上、簡単ですが、セミナーのサマリーと質問への回答とさせていただきます!ご覧いただきありがとうございました!

▼よろしければ以下もご覧ください〜

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