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歴史から学ぶ、これからの価値

どうも、悠行です。

最近、日本のお茶文化に注目していまして
知れば知るほど、その文化が盛んだった頃の価値観は
これからの時代の価値観と非常に似通っていることを発見しました。

この頃は、人が集まるイベントが軒並み中止されて
オンライン配信するようになったり、
場所を共有しない場面が増えてきております。

大量生産、大量消費によって多くのものが均一化されて行った。
イベントみたいにそこでしか体験できないことも、
コロナの一件で割と、離れていてもなんとかなることがわかった。

MADE IN JAPANの文化的価値観!?

均一になるように、
ものを増やして豊かになるように、
と、努力してきた時代がそろそろ終わって
新たな価値にシフトチェンジする予感を、
花粉症とともに、じわじわと感じています。

ここで、信長や秀吉がいた戦国時代頃に戻ると、
これからを生きる私たちに大いに役立つような

”ものと価値の関係”

が見えてきます。

ここで私が言う、ものとは茶器
戦国時代の武将たちには、熱狂的な茶器コレクター達がたくさんいました。
戦利品として、奪い合う時もあれば、
命を落とすときに一緒に壊されてしまったものなど
その歴史は結構ドラマチックです。

そこで、重宝されるものの価値とは一体どんなものだったのでしょうか

例えば、、、

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初花(はつはな)は、楢柴肩衝・新田肩衝と並んで天下三肩衝と呼ばれた茶器の一つ。一般的には初花肩衝と呼ばれる。徳川将軍家伝来の陶製茶入である。古来「大名物」として名高い茶入で、中国の南宋または元時代の作と推定され、戦国時代に日本に渡来した。初花という命名は室町幕府8代将軍・足利義政とされ、その形状釉色が優美婉麗で春の先駆けする初番の名花に似るためだという[1]。 重要文化財指定名称は、唐物肩衝茶入 銘初花(からものかたつきちゃいれ めいはつはな)で、現在は東京の徳川記念財団が所蔵している[2]。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

この初花肩衝という茶器は、お茶を入れておく茶器なのですが多くの名器達と共通して、武将達の羨望を受け天下人たちの手元を渡っています。

これに限らずなのですが、茶の文化には以下の点が、重宝されていることが読み取れます。

1.ストーリー
どこの誰が作ったのか、どこからきたのか
を大切にしているので、茶器の行方が歴史として残っているものが多くあります。
茶器の歴史は茶会でのメッセージにもリンクしています。
2.二度同じことはできない
微妙な模様を作る、その方法は決まっていない。
そもそも汎用性を求めていないからこそできる。
しかも、もう二度とできないからいい。
3.不完全でいい
わび茶の境地は茶器が割れていても、
それが良いとされたりする。
これも二度と同じものができない特別なものとして認識されているが故です。
不完全でもいい、多様性の価値観が広がって正解がない現代でも多くのものは不完全でいいのです。

今、何かを買う時その背景にあるストーリーを大切にする人が多くいます。健康的な消費に向けて好ましい傾向にあると思います。

元来、日本の文化的価値観は伝統や、歴史に置かれていたのです。
これは土地的に、日本が島国であり文化的に内省的な環境で成熟していったことに由来していると考えられます。
価値観の転換は日本人が得意としていた分野です。

中国で、皇帝に贈られるものはなかなか手に入らない珍しいもの。
文字どうり高価なものです。

それが手に入りにくかった日本は、
高価なものではなくても
その文化的な背景を読みっとって
ものの価値を作っていたということですね。

ここでオススメの一冊

『茶の本』

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世界で読まれている名著です。

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