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ふらっと“都落ち”

なんとなーく刺激がなくて、いろいろ見漁ってると気になるお得なきっぷを見つけた。

それは「J-WESTチケットレス390」。「大阪駅うめきたエリア」開業でより便利になった「はるか」「くろしお」を始めとした近畿エリアの特急に向けた「チケットレス特急券」。

名前の通り対象の区間であれば1回の乗車につき「390円」で座席指定が可能。これはどこから乗っても一律で定期券、ICなどと組み合わせも可能。

これを使えば「東舞鶴」などへも大幅安で行けるということでこれを併用しつつ、「海の京都」を堪能してくることに。

朝の京都駅と2度目(?)

朝起きて、最寄りから京都駅まで近鉄。そこから嵯峨野線ホームへ。

31番のりばへ。
特急「まいづる」
赤レンガをモチーフにしたオレンジの列車ロゴ。

今回乗るのは特急「まいづる1号」。24年前の舞鶴線電車化に合わせてデビューした特急列車。名前の通り、京都駅と府北部の中核都市「舞鶴」を直結している。

実は1か月前にも同じ列車、前の方に乗っていて、今回はその「相方」。見た目は同じだが、連結してひとまとめにしている。

比較的空いていたが、外国人が多数いた。「意外やなぁ」思っていたら、その人たち車掌に質問した途端、前寄りの「はしだて」に大移動。見た目が一緒やし、どっちがどっちか分からんし。

かなり晴れてきた。
思わず二度見する胡麻駅。朝ラッシュには1駅隣の大学通学に合わせて「胡麻行き」が設定されている。
下山駅。京都行きの特急が待ち合わせ。
新緑が美しくなってきた。

1ヶ月前に見た同じ光景を進んでいく。

幌を外して、連結を解除。
連結ドアを閉める。
準備完了。

綾部駅までやってきた。この駅で切り離しが行われて、「はしだて」が先に出発。後から「まいづる」という順番。

「まいづる」に別れを告げる。

このときのギャラリーは僕だけ。サンライズだとごった返すが、ここなら邪魔しない範囲で心置きなくできる。

綾部からは逆向きに出発し、舞鶴を目指す。

オムロンの工場。
森の中。
福知山行きとすれ違い。

車内放送では席の回転をお願いする放送が流れるが、30分も満たないうちに到着することからか向きを変えた人はごくわずか。

『都落ち』のような京都府北部

嵯峨野線や舞鶴線の風景やこの先乗る京都丹後鉄道の道中を見てると個人的にはどこか『都落ち』のMVを想起させる。竹林は嵐山、海は丹後地方など。いわゆる「森の京都」「海の京都」を映像で体現してるかのよう。また、曲名の意味が

都にいられなくなって、地方へ逃げ出すこと。

であるから「京の都」から特急列車という現代的な手段で「現実逃避行」という名の「都落ち」である。

実際にMVを見て一発目に思ったこともまさにこういうことで思いつきながら叶ってしまった。

「丹後の海」による「まいづる」。1日2往復を担当。
小浜線と「丹後の海」がご対面。

そんな旅をして西舞鶴、終点東舞鶴へやってきた。

関西の天気予報の予想気温や週間予報では「豊岡」とともに近畿北部の主要都市として名前が登場。「暑くて雪多い街」というイメージが個人的にあったりする。

それでも、軍港で栄えてきた面影やそれを支えた廃線跡も見ることができた。今でも小樽行きのフェリーが出ているから一度はこれにも乗ってみたいところ。

ぶらりしたのち東舞鶴駅へ戻った。ここから舞鶴線へ。

懐かしの緑

よぉ考えはあたけど、見づらない?
消えているが、「福知山」と書かれている。

乗るのは普段は小浜方面の列車である緑の電車。今年のダイヤ改正から舞鶴線や福知山までの直通も受け持つことになったそう。

右側に僕の故郷。
小浜と近江今津をショートカットするバスの時刻表。これ一度乗ってみたい。幻の鉄道があるそうで。

故郷でも見られた懐かしい形式に心躍る。ガシャガシャなる走行音は北陸線では異彩放つ音だった。

わずか5分だけ懐かしさに浸ったところで西舞鶴へ。

「海の京都」のローカル線

ヘッドマークの数々。
「丹後の海」リニューアル前の「タンゴディスカバリー」。僕にとってはこのカッコいい字面もイメージやったりも。

ここから乗るのは京都丹後鉄道(丹鉄)。京都宮津市を拠点に福知山、舞鶴、兵庫豊岡を結ぶ「海の京都」のローカル鉄道。

KTRこと「北近畿タンゴ鉄道」。「京都丹後鉄道」の前身。

以前は「北近畿タンゴ鉄道(KTR)」を名乗り沿線自治体が出資する第三セクターだったが、線路だけの保有になり、車両や運行については高速バス「WILLER」が立ち上げた「WILLER TRAINS」に引き継がれ「京都丹後鉄道」となった。

KTR700「コミューター車両」

乗るのは「コミューター車両」と言い、「ななつ星」などを手がけた「巨匠」水戸岡鋭治さんデザインのリニューアル車両。

やっぱり木材使用。
こういう柄は水戸岡マジック。

「あかまつ」「あおまつ」という二つの観光列車をベースに「水戸岡エッセンス」が随所に生かされつつも、今まで通りの普段使いもしやすくしている。

VISAタッチ決済リーダー

今回は「VISAタッチ決済」で乗車。日本の鉄道では初の試みで南海電車や福岡市内の鉄道など広がりを見せている。ただし、丹鉄では逆にICOCAなどは使えない。

発車して見える車両基地。左奥にはブロンズカラーを纏った「タンゴエクスプローラー」というかつての看板特急が錆だらけで留め置かれている。

ビデオの常連のような列車で眺望の良さが人気だったが、今では風前の灯。

左に「キハ85」

その横にはオレンジの帯を巻いた元JR東海の「キハ85」。

4両中2両は京都鉄道博物館の展示直後に西舞鶴へとやってきた。どうするかは未定だが、「丹後の海」レストラン列車「くろまつ」を超えるアッと驚く改造してくれたりするのだろうか?

由良川に沿って。
丹後ゆめ列車。よく見ると「丹鉄」ではなく旧名の「KTR」のまま。10年以上このスタイルを維持。
もうすぐ名所。

列車は由良川に沿って北上。

丹後神崎の駅舎。洒落た屋根してる。

丹鉄屈指の絶景

丹後神崎を過ぎると絶景スポット「由良川橋梁」を渡る。

川上側
海側には地平線が広がる。
丹後由良駅。看板のような写真は絶好のスポットだ。

長い鉄橋や河口からの日本海の眺め、そこをバックに映る「丹鉄」の愉快な列車たちが美しい撮影名所だ。

広い大海原。この日は穏やか。
時々船見える。

丹後由良から栗田くんだまでは日本海目の前を走る。

海の風景を見ながら、「くろまつ」で豪華ランチとか「あかまつ」「あおまつ」でゆったりカフェタイム。サイコーやろなぁ。

さっきの由良川や日本海を見ながら海っぽい曲や海がMVに出てくる『都落ち』も聴いてみた。

列車は宮津駅に到着。ここまで乗ってきた「宮舞線」を始め、豊岡方面「宮豊線」福知山方面「宮福線」が分岐するジャンクションだ。

向かいには「あおまつ」。豪華仕様の普通列車でカウンター席やソファがある。
宮福線「KTR300」。「大江山の鬼」をモチーフにした強面がインパクトを放つ。
カフェもある宮津駅。行けんかったからリベンジや!

10分停車していたのでいろいろ撮れた。

そして、着いた「天橋立」

発車して次が「天橋立駅」。

隣に「はしだて」

駅を降りて改札を出ると外国人の姿。さっきも「まいづる」で天橋立行きと勘違いしていた人もいることから相当な人気なのだろう。京都からは直通が出ていることも相まって、行きたいもんなのだろう。

駅を降りてサイクリング。古くてギア無し、「回さない鍵」にてこずったり、滞在時間ミスった結果また乗り遅れかけた。そういや観光船とかお得なきっぷがあるそうやから違う季節にリベンジしたいもの。




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