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湖北で愛され48年
滋賀県長浜駅でレンタサイクルを借りて、「麦秋」の湖北を堪能してきた。でも、この日の本題はこれらではなくとある洋食屋に行ってみたかったから。
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国道8号線「御館口」交差点の角にある「レストランびわ」。48年の長きに渡って湖北地方で親しまれている洋食屋で屋号には「平成の大合併」で消えた町名「びわ」の名が残る。外観はレトロでシックな雰囲気で、内装は純喫茶を彷彿とさせる。看板にも「COFFEE」とあるぐらいだから。
そんな「レストランびわ」は5月いっぱいをもって閉店する。これをツイッターで見た僕は抜歯の痛みが落ち着くのを待って閉店前日に行くことにした。これが行くきっかけだった。
11時半のオープンだったが、開店30分前の時点で受付票が一杯になっていた。やっぱり惜しむ人が多いのだろう。店員さん曰く1時間はかかるかも知れないとも言われたほど。ただお一人様の僕は割とすぐ呼ばれた。
カウンターに腰掛けて注文。
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デミグラスのハンバーグとお頭が付いた「えびフライ」のセット。5月限定メニューとのことだが、メニューを見ると創業当時から定期的に出していたらしい。ワゴンをよく見ると同じのが何皿も運ばれていく。看板メニューを感じさせる盛況ぶりだ。
まずはお頭つきの「えびフライ」。ビジュアルの迫力もさることながら、プリップリのエビがジュワッとして美味しい。衣のザクザク感も良い。
お次はハンバーグ。箸でも切れやすい柔らかさ。肉汁が溢れて、自然とご飯が進む。めちゃめちゃうまいまでいかない家庭的なホッとするような味わいでこういうところが長年愛されたんだと思う。
完食したのちに張り紙が気になって追加注文。
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「食後のコーヒー」を頼んだ。単品だと360円はするが、ご飯の後に頼むと半額以下の150円と安くなる。カウンターから眺めてるとドリップケトルやゆき平鍋に入ったコーヒー、市販で見たことのある粉コーヒーなどが所狭しとあって、なかなかの本格さ。お味はといえば、やはり僕のよりずっと美味しい。ちょうどええ温度、ちょうどええドリップ加減だ。看板は伊達ではなかった。
ちっちゃい頃に一度家族でここに来たようだが、何を食べたか記憶にはない。それでも、国道8号線という通い慣れた道沿いのレトロな外観は長浜市街へ行くときには毎度毎度見てきた。この見慣れた風景が消えることになるのは寂しいもんだし、最後の最後に湖北が誇る美味しい洋食を食べることが叶ったのは嬉しかった。おまけに天気予報がガラッと変わって恵まれた天候でサイクリングを楽しめたのもラッキーだった。
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余談だが、この店の隣にある「セブンイレブン」も同じ日に幕を下ろすこととなった。果たしてこの2つの動向やいかに…
ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。