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上腕二頭筋長頭の解剖と機能 ~可動域制限に寄与する重大なポイント~

”上腕二頭筋長頭へのアプローチは皆さんどのように実施しています?”

上腕二頭筋長頭は肩関節に対して多くの役割があり、特に肩関節不安定症や肩関節周囲炎(一次性凍結肩)にアプローチするうえで重要と私は考えています。


今回の記事では、特に上腕二頭筋長頭腱と肩関節周囲炎(一次性凍結肩)の関係性について考えていきたいと思います!こちらの記事を読むことで、”肩関節周囲炎の屈曲や外転、1st外旋の可動域制限の改善”のヒントが得られると思います!


1.上腕二頭筋長頭(LHB)の解剖と機能

LHBは関節上結節から起始し、橈骨粗面または前腕筋膜に付着します。LHB腱は関節内を走行し、大結節と小結節の間から肩関節外に出て前腕に向かいます。

LHB腱は烏口肩峰アーチを走行する際に、烏口上腕靱帯(CHL)に表層を覆われ、下方からLHB腱が支持されるような構造となっています。また、CHLが肩甲下筋や棘上筋と連続しているところも着目点です。

また、LHB腱はCHLだけでなく棘上筋腱や肩甲下筋腱、上関節上腕靱帯の挿入部で形成されるスリング(プーリー)によって安定化されます。このスリングが存在することで、LHBの損傷や脱臼が生じないと考えられます。

LHB腱を支持する組織の中でも、特に重要な組織が肩甲下筋です。肩甲下筋は小結節に付着するだけでなく、最頭部(舌部)が上腕骨頭窩まで延びて付着し、LHB腱を支持していると考えられています。

LHBは多数の組織に支持され、安定化することで機能的な役割が果たせています。LHBの肩関節における役割は多岐にわたり、肩関節屈曲や肩関節安定化、Depressor機能などがあります。

このように、LHBには多岐の役割が存在しており、障害が生じると肩関節に与える影響が大きいことが容易に想像できます。


”では、LHBはどのような状況で損傷されることが多いのでしょうか?”


2.LHB腱が損傷する状況は?

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