マガジンのカバー画像

週刊!リハマガ! ~整形リハビリの考え方~

マガジン名を変更し、内容もリニューアルしています!リニューアルした記事は値上げしますので、早めの登録がおすすめです! このマガジンでは運動器の文献から得た知識をまとめて発信しま… もっと読む
twitterでは書ききれない内容をこちらのプラットフォームで見ることが出来ます!1500~200… もっと詳しく
¥500 / 月
運営しているクリエイター

#変形性膝関節症

足と膝 ~膝OAで膝だけ見ていませんか?~

高齢化と肥満の人口増加に伴い、変形性膝関節症(以下:膝OA)を経験する人がますます多くなり、全世界における65歳以上の40%が膝OAと考えられています。 膝OAでは膝関節の変形、疼痛、腫脹、機能不全など多くの症状を示し、その症状の出現に伴い、活動量の低下、歩行能力が低下し、人々の生活の質が大きく低下してしまいます。 深刻な問題を解決するために、膝OAのメカニズムの研究が継続的に行われており、多関節の影響を受ける疾患である膝OAは、隣接する関節の生体力学的変化と関連している

膝関節内側に広がる痛みの正体 ~見逃された伏在神経~

膝関節内側部痛を引き起こす組織として内側側副靱帯、鵞足、半月板などがありますが、今回は伏在神経と膝関節内側部痛を考えていきたいと思います。この伏在神経の障害による、膝関節内側部痛は臨床上よく出会うので、解剖、症状、評価、介入について説明していきます。 1.伏在神経の解剖大腿神経はL2~L4の神経根から発生し、大腿三角形の鼠径靭帯のすぐ下で分枝します。伏在神経は感覚枝であり、大腿部、膝関節、足関節、足部に至るまでの内側面に神経支配を供給します。 また、膝関節周辺で膝蓋下枝を

変形性膝関節症とKAM ~膝OAの進行や予後予測因子~

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

膝OAと膝蓋下脂肪体 ~知らないとまずい介入ポイント~

変形性膝関節症 (以下:膝OA) は、関節疾患の最も一般的な形態であり、全世界の65歳以上の40%が膝OAと考えられています。 膝OAになると、膝関節の可動域が制限され、正座やしゃがみ込みが出来なくだけでなく、立ち上がりや歩行、階段昇降時に痛みが生じ、活動量の減少などに繋がり、日常生活に大きな影響を与える疾患の1つです。 一般的に膝OAの重症度を判定する基準として、レントゲン写真を用いて判断するKellgren-Laurence分類(以下:KL分類)があります。KL分類は

medial meniscus extrusion(MME) ~膝痛と膝OAへの関与~

MMEはMMEは、脛骨高原および脛骨関節軟骨からの半月板の部分的または全体的な内側変位として定義されます。最近、変形性膝関節症との関係に着目されています。 MMEは内側半月板後根断裂に続発して生じ、”変形性膝関節症のリスクや膝関節の疼痛に関与する”と考えられています。 今回の記事では、基礎的な半月板の解剖・機能から、MMEの原因や影響、セラピストが出来る介入方法を検討していきたいと思います!まずは基礎的な半月板の解剖と機能について記載していきます。 1.半月板の解剖内側

内側半月板後根断裂とは?

日本では膝OAの患者数は一番多く、2530万人いると推定されており、40歳以上の男性では40%、女性は60%と有病率はかなり高いです。 膝OAの危険因子としては年齢や下肢筋力の低下、アライメント異常、肥満などの様々な危険因子が報告されています。最近では、内側半月板後根断裂が変形性膝関節症の重要な因子とされています。 内側半月板後根断裂が生じると、半月板の機能が低下し、膝関節の運動学的な変化や内側コンパートメントの接触圧などが増加するとも報告されています。 半月板には膝関

膝OAと足部の切っても切れない関係性

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

膝蓋骨の安定性に重要なMPFL どこまで知っていますか?

みなさんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。 今回の記事では膝関節の靭帯「MPFL(内側膝蓋大腿靭帯)」について、簡単に説明していきたいと思います。 膝関節の靭帯といえば ・前-後十字靭帯 ・内-外側側副靭帯 ・脛骨大腿靭帯 ・内-外側膝蓋大腿靭帯 など多くの靭帯があります。 この中で着目されているのが、前十字靭帯と内側側副靭帯だと思います。特に、前十字靭帯の損傷はサッカー選手などのスポーツ選手によく生じ、一度発症すると復帰に長時間を要

膝関節内側部痛の見かた ~伏在神経~

前回の記事では膝関節内側部痛をMCL、筋肉、半月板の観点から考えていきました! ですが、膝関節内側部痛を見るうえで重要になってくる組織がもう一つあります!それが「伏在神経」です! この伏在神経の障害は臨床上よく出会う病態の内の1つです。 今回はこの伏在神経の解剖、障害される原因、介入方法(私見)について記載していきたいと思います! それでは、宜しくお願いします! 1.伏在神経の解剖

膝関節内側部痛の見かた ~MCL・鵞足・半月板~

膝関節内側部痛と言っても、膝関節内側には多くの組織があり、どの組織が疼痛の原因となっているのか判断が難しい場合があります。 膝関節内側で疼痛を引き起こす組織としては ・骨 ・関節包(滑膜) ・神経(伏在神経) ・筋肉(鵞足等) ・MCL(付着部) ・半月板 ・靭帯 これらの組織の中で何が疼痛の原因となっているのか、正しい評価をしなければ、たとえ介入方法が正しかったとしても、効果を出すことができません。 では、どのように評価を行っていけばよいのでしょうか? 残念ながら

スクリューホームムーブメント(SHM)の基礎から治療まで!

膝関節伸展を行う上で、スクリューホームムーブメント(以下:SHM)は重要になります。SHMは大腿骨と脛骨の骨形態によって、主として生じると考えられており、”膝関節伸展0°~30°の間において、脛骨の外旋が大きく生じる”ことをいいます。

有料
500

膝関節伸展制限 ~後方組織の問題を紐解く~

膝関節伸展制限が存在すると ・術後の患者の転帰が悪化する ・異常歩行を引き起こす ・膝OAの発症リスクの増大 ・膝関節伸展筋力の低下 などといった問題が生じます。 膝関節伸展制限と歩行の関係性を考えてみると、伸展制限が存在すると立脚期における十分な安定性と荷重分散が行えません。そのため、四頭筋の活動が大きくなり、関節への負荷(圧縮ストレス)も増大します。また、膝関節不安定性や負荷が増大することで関節変形や疼痛に繋がります。 機能面だけではなく、膝関節伸展制限は日常生活にも

有料
500

内側広筋斜頭と膝関節機能 知っていることは真実ですか?

皆さんこんにちは!理学療法士のYoshikiです! 今回は臨床で着目されている内側広筋斜頭について記載していきたいと思います。内側広筋斜頭が「なぜ?」臨床で着目されているのかというと... ・膝蓋骨の内側安定性を高める ・膝関節最終伸展域で筋活動が高くなる ・膝蓋大腿関節症では、内側広筋が萎縮している などがあり、非常に重要な役割が多いからです。 なので、臨床において内側広筋斜頭を強化する介入が多く行われています。 ここで一つ疑問になるのが... 本当に内側広筋斜

有料
300

膝関節伸展制限 ~大腿四頭筋の関与~

膝関節伸展制限が存在すると多くの問題が生じます。機能面だけではなく、膝関節伸展制限は日常生活にも影響を与え、階段昇降や立ち上がりにおける、努力量の増大や動作時の疼痛に繋がる可能性があります。 そのため、膝関節伸展制限を放置しておくことは、将来の関節変形や日常生活レベルの低下、膝関節疼痛の出現リスクを高めていると言っても過言ではないと思います。 膝関節伸展制限の原因としては、変形性膝関節症やスポーツ外傷に伴うものや膝関節術後に生じる可能性があります。しかし、膝関節伸展制限の

有料
500