マガジンのカバー画像

詩のようなもの

32
運営しているクリエイター

#気怠い夏の夜

気怠い夏の夜

気怠い夏の夜

向日葵が太陽ではなく、地面の土を見つめるようになったころ

金魚の目は寂しい色をしていた

夜空に花火が咲く音が途絶えた

何かあるのではという淡い期待が私の心から消え去った

それでも生活は続く

私たちは毎秒酸素を吸う

営みを止めることができない

辞退したいです、と言っても神様どうか怒らないで

きれいなものがこわいのです

矛盾も理不尽もあなたからもらいました

置き場もなく私はずっと抱

もっとみる