気怠い夏の夜
向日葵が太陽ではなく、地面の土を見つめるようになったころ
金魚の目は寂しい色をしていた
夜空に花火が咲く音が途絶えた
何かあるのではという淡い期待が私の心から消え去った
それでも生活は続く
私たちは毎秒酸素を吸う
営みを止めることができない
辞退したいです、と言っても神様どうか怒らないで
きれいなものがこわいのです
矛盾も理不尽もあなたからもらいました
置き場もなく私はずっと抱えて
いつか消え去るのではないかと勘違いしているのかもしれません
それでもいいのです
私はそれらを抱えて今日も眠りに落ちていきます
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