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『福士加代子』を読んだ感想・まとめ

わたしはスポーツに大変疎いので、福士加代子さんのことを全くと言っていいほど存じ上げなかったのですが、こちらの本を拝読したことで、福士さんのことを少し知ることができました。

特にすごいと思ったところを紹介します。

天才と呼ばれるアスリートは、いつの間にか何でもできるようになっているので、 いったんフォームが崩れると、なかなか元に戻すことができません。だから、一時 的な不調やケガが引退に直結してしまい、短命に終わる選手も多い。だけど、福士さんは、自分の走りを探究し、成長を続けてきたから、フォームを壊すことを怖が らない。フォームが崩れているときはイライラしたり感情を爆発させ、そのエネル ギーを使って最高の走りを習得します。だからこそ、長年現役で走り続けることが できたのだと思います。(本文より引用)

成功はイノベーションを阻害する、といった内容のビジネス書を読んだことがあるのですが、
つまりある企業が大きな成功をおさめたとき、その成功体験が大きいほど、そこから新しいことへの挑戦にリスクを強く感じるようになり、革新が生まれにくくなる、らしいです。

これは企業に限らず、人なら一度上手くいったらそこから逸れることを避けがちなのではないでしょうか。

そのため福士さんが、それまで上手くいったスタイルを崩すことを恐れず、常に向上を意識して挑戦されていることに、本当にすごいなと思ったのです。

あとは単純に、骨折が何回も続いたり、走っている最中にどんなに苦しくなっても、走り続けていることに、純粋に尊敬しました。
本当に俄ですが、走ることが趣味になったから、よりその凄さを感じるようになったのかもしれません。

その他にも、福士さんの人柄に関するエピソードなどは特に多く、たくさんの人に慕われているのがわかりました。家族や同級生、コーチ、後輩、友達など多くの人が登場しています。ちなみに、この本の出版社の社長さんが福士さんのご友人らしいです。

この本を読むと、走ることは楽しさもありますが、同時に辛いこともあるのがわかります。怪我が絶えない、思ったよりタイムが伸びないなど。
それでも走ることをやめられないのは、それだけ走ることは人の心を掴んで離さないことなのかなと思いました。

それでは明日も皆さんにとっていい日でありますように。また明日。




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