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春に聴いて刺さるアジカン3曲

こんばんは、いかフライです。
東京でも桜の開花が宣言されたようですね。
3月は肌寒い日が続いていたので、待ちに待った春という感覚です。
暖かくなり気分が晴れやかになる一方、出会いと別れの季節でもあるので、
しんみりとする日も多い時期ですね。

そんな春だからこそ!という訳ではないですが、今回はどんな日にも
寄り添ってくれるような、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの楽曲をご紹介したいと思います。

アジカンの楽曲の特徴

ASIAN KUNG-FU GENERATION(通称アジカン)は、1995年に結成され、現在まで活動を続けている日本のロックバンドです。解説が要らないくらいの知名度・人気のあるバンドだと思います。
「名前は聞いたことあるけど、ちゃんと曲を聴いたことがないな~」という方に、どんな曲を演奏しているのかを一言で表すと、個人的には「文学ロック」と答えます。
例えとして、「君の街まで」の歌詞を一部ご紹介します。

夕闇の先 光る銀の月
鏡みたいに写る僕らの心細さも全部抱えて
君の街まで飛ぶための歌

「君の街まで」作詞: 後藤正文

音楽はもちろんメロディーがあるからこそ曲が完成しますが、
アジカンの歌詞はテキストだけでも十分に美しいと感じます。
小説を読むように、頭の中で情景を思い浮かべられる歌詞に、美しいメロディとロックサウンドが合わさっているところが、唯一無二のアジカンの世界観だと思います。
今回は、春にお勧め(気持ちとしては1年中お勧め)の3曲をご紹介します。
因みに、アジカンと言えば20年以上イラストレーターの中村佑介さんとコラボし、楽曲の世界観を表現したCDジャケットをリリースしています。
たくさんの素敵なイラストがあるので、楽曲と併せてご紹介させていただきます。

1、アフターダーク

「アフターダーク」シングル

2008年発売の4thアルバム「ワールド ワールド ワールド」に収録された楽曲。アニメ『BLEACH』第7代のオープニングテーマです。

私自身はいわゆるアジカン世代ではないため、アニメーション作品のタイアップとしてアジカンの楽曲を知りました。『BLEACH』の他にも、『鋼の錬金術師』(リライト)や、『四畳半神話大系』(迷子犬と雨のビート)、『夜は短し歩けよ乙女』(荒野を歩け)など、多くの人気作とタイアップをしています。
最近ではアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の最終話で、作品中のバンドメンバーがカバーした「転がる岩、君に朝が降る」が話題になりました。

「アフターダーク」は死神が主人公の『BLEACH』のオープニングテーマということもあり、どこかメロディに日本的要素を感じます。(個人的にですが)
日が落ち始めた頃、影が濃くなり一層闇が深くなっていくときに、日中には色々な要因で沈んでしまっていた強い気持ちや力が湧いてくる…、そんな物語性のある楽曲だと思います。「アフターダーク」でとても気に入っているのがサビの歌詞です。

夜風が運ぶ淡い希望を乗せて
何処まで行けるか
それを拒むように世界は揺れて全てを奪い去る
夢なら覚めた
だけど僕らはまだ何もしていない
進め

「アフターダーク」作詞: 後藤正文

日中に上手くいかなかった自身の姿があるからこそ、夜風によって運ばれた「淡い希望」には不安が入り混じっています。(MVでは日中の抑圧された状況が、羽で表現されています)
日が落ちた後に本来の自分に戻り、もう1度自分を信じて進んでみよう、という励ましの曲とも捉えることができます。
新しい環境に踏み出すときや、勇気を奮い立たせたいときにもお勧めの曲です。

2、UCLA

9thアルバム『ホームタウン』

2018年発売の9thアルバム『ホームタウン』収録楽曲。
アジカンの歌詞としては珍しく、より現実の生活に近い歌詞が出てきます。
「咳を鎮めるドロップ」や「割れた画面をスワイプ」という歌詞は、現代人にとってありありと頭に浮かぶ光景だと思います。雨が降り続いているような、じっとりと重いサウンドが続いた後、ギターのフレーズから力強いサビに入ります。

呼び声が君に届くように
出会うべき人と出会うように
君はまだ雨宿り
耳だけは澄まして時を待つ

「UCLA」作詞: 後藤正文

今はまだ大変な状況の中にいても、きっと自身にも「呼び声」がかかり、「出会うべき人」に出会う時が訪れる。だから、耳を澄まして雨が止むのを待ち続けよう、という力強い歌詞が続きます。
変わらない日常の中、このままで良いのか?と不安になったときや、
上手く進めなくなったときに、とても刺さる曲です。

アジカンのライブでこの曲を聴いたときは、今まで知らなかった曲にもかかわらず、メロディがずっと耳に残っていました。
歌詞の良さと併せて、アジカンの中でも好きな曲です。

3、ソラニン

「ソラニン」シングル

2010年発売の6thアルバム『マジックディスク』収録楽曲。
アジカンの別れの曲と言えば、思い浮かぶのがこの曲です。
とても人気のある曲ですが、歌詞は漫画『ソラニン』原作者の浅野いにおさんが書いています。
どこか切なさを感じさせるギターのフレーズから始まり、もう過ぎてしまった日々を振り返るような歌詞が続いていきます。

たとえばゆるい幸せがだらっと続いたとする
きっと悪い種が芽を出して
もう さよならなんだ

「ソラニン」作詞: 浅野いにお

「ソラニン」とは、ジャガイモの芽に含まれる毒素のことです。
「悪い種が芽を出す」という歌詞が「ソラニン」を表しており、終わりがないように思えるゆるい幸せが、いつの間にか突然終わってしまうことが歌われています。
新しい環境に踏み出す前に、まだ過去のことが忘れられない、断ち切りたくないという心境のときに、ぴったりな曲だと思います。


お勧めの3曲をご紹介してきましたが、気になる楽曲はありましたか?
私のように、学生のときにど真ん中の世代では無かった方、今までアジカンの曲を聴いていなかった方に、ぜひお勧めしたいと思います。
アジカン好きの方がいらっしゃいましたら、春にお勧めの曲(それ以外でも!)をコメントいただると嬉しいです。まだ聴いていない曲であれば、聴いてみたいと思います。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。



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