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「中田敦彦のYouTube大学」の書籍をクイズで紹介(その1)

はじめに

この記事は、
クイズスレの感想戦(2020年4月25日開催「サン・ジョルディH」
「中田敦彦のYouTube大学」で取り上げられた書籍の紹介
という2本を兼ねよう、という試みです。

個別の説明は割愛させてもらい、この「note」の記事単独でも、
読み進んで頂けるよう努めるつもりです。どうぞお楽しみ下さい。

(追記)2020/07/12更新 【YouTube大学の歴史】学ぶって、楽しい。
こちらの記事で、中田さん本人が説明している内容と、かなり重複します。合わせてお楽しみ頂ければと思います。

(参考)記事を読む際の注意事項
問題群は全て「ウィキペディア穴埋め」形式です。
※作問当時(2020年4月)の情報であるとともに、あまり裏取りもしていませんので、内容の正確性等についてはご留意下さい。

1.~40万人登録(歴史系)

・2019年4月に「YouTube大学」として本格始動。当初は、あっちゃんがスマホに向かって数分喋る形式でしたが、その登録者数が一気に飛躍するキッカケとなったのが「エクストリーム世界史」の授業でした。
・世界史をエクストリームに授業する上での参考図書、そしてその本の特性を1問目として出題しました。

【 1問目 】
山崎圭一(……愛称:ムンディ先生)は、日本の高等学校の教員であり、「Historia Mundi」というYouTubeチャンネルを運営するYouTuber。……
歴史の流れを重点に置いており、最初は【 何 】を教えずストーリーを教えて、因果関係が頭に入ったあとに重要ならばいくつか【 何 】を教えるという教え方をとっている。

【 正解 】年号

・これは筆者との対談動画や、クイズスレの雑談でもポイントとして触れられている点なのですが、『歴史』はHistoryであるとともに“Story(物語)”である、と。
・昔話に数字が入ってこないように、“歴史”を物語として理解する上で「年号に代表される数字」は、必要最小限、後から覚えるので良いのではないか、というのが、このムンディ先生およびあっちゃんの考え方です。

・そして、この1問目に関しては、このムンディ先生やその著書を全く知らなくても、1問目の問題文の空欄の位置から、有力な候補として「年号」が浮かび上がってくるのではないかな、と期待して作問しました。
・まあ、クイズスレで私が出すクイズ全般に言えることなんですけどね。

・続いて順番前後しますが、エクストリーム世界史の好評を受けての続編として公開されたのが、「エクストリーム日本史」編です。こちらの1本目は実に300万再生となり世界史編を上回るPV数となりました。

【 3問目 】
【 何 】敦は、日本の歴史作家・歴史研究家。多摩大学客員教授。
出演
テレビ
・世界一受けたい授業(日本テレビ)……
著書
・『早わかり日本史 時代の流れが図解でわかる!』日本実業出版社 1997

【 正解 】 河合敦

・出典となった書籍の一つが、問題文の著書欄で示した『早わかり日本史』などです。この著者・河合敦氏は、テレビ番組にも出演しているので、顔をお見かけしたことのある方もいらっしゃるかも知れません。
・他方、出典の初版年が1997年であることも抑えておきたいポイントです。本の改訂による情報更新のスピードが追いつかないこともあるかもですね。
※授業動画における内容の『正確性』については、動画公開から数ヶ月してから、ネット上を中心に賛否が分かれ、議論になりました。

・歴史授業と並行してアップされていた初期の動画としては、
 ・IT関連を中心とした「偉人伝」(しくじり先生からの形式輸入)
 ・オリエンタルラジオ・藤森慎吾さんとのコラボ動画(Lemon等)
もありましたが、その中から1問厳選して出題しましたのがこちら。

【 2問目 】
エドワード・ゴーリーは、アメリカの絵本作家。……

絵本という体裁でありながら、道徳や倫理観を冷徹に押しやったナンセンスな、あるいは残酷で不条理に満ちた世界観と、徹底して韻を踏んだ言語表現で醸し出される深い寓意性、そしてごく細い線で執拗に描かれたモノクロームの質感のイラストにおける高い芸術性が、「【 誰 】のための絵本」として世界各国で熱心な称賛と支持を受けている。

【 正解 】大人のための絵本

・VIPPERのクイズスレ民は、『大人のための絵本』と聞くと、すぐ卑猥な妄想をしてしまうのが性(さが)ですが、その思いはWikipediaでの説明文のとおりです。
・これも、空欄の位置とその前の説明文から『大人のための絵本』は十分、類推可能かなと思って出題しました。

・ここまでで登録者数が40万人を突破、時期としては2019年6月中旬です。

2.50万人登録突破期(文学系)

・歴史授業を通じて、あっちゃんが得たアプローチの一つが
『名前だけは知ってるけど、習ったはずだけど……身についていない』
ものを分かりやすく解説するという授業スタイルです。このスタイルを確立したことで、夏のうちに登録者数がほぼ倍、100万登録に到達します。

・再生数の伸びは、歴史授業ほどではないですが、根強い人気を誇るのが「文学」シリーズ。ここで纏めてご紹介していきます。

【 4問目 】
『こゝろ』(新仮名: こころ)は、……漱石が【 誰 】の殉死に影響を受け執筆した作品である。……【 誰 】の殉死に象徴される時代の変化によって、「明治の精神」が批判されることを予測した漱石は、大正という新しい時代を生きるために「先生」を「明治の精神」に殉死させる。

【 正解 】乃木希典(のぎ・まれすけ)

・『こゝろ』は、「日本で一番に売れている」本とされ、高校の授業などで読んだ人もいるけど、難しくて分からないという声が大きいため取り上げられました。(何故、理解ができないのかについては、あっちゃんの動画 を一つ考える参考にして頂ければと思います。)
・この「乃木希典」という人名を答えさせるのに関しては、まあ知識が必要ですが、知っている人なら答えられるかなと思い、出題しました。

【 5問目 】
『【 何 】』は、三島由紀夫の2作目の長編小説。三島の初の書き下ろし小説である。大きな成功をおさめた代表作で自伝的作品でもある。
……当時、同性愛というテーマを赤裸々に綴ったことは大きな話題を呼び、この作品により三島は一躍、24歳で著名作家となった。日本文学史上でも、その異質性においても画期的な作品だとされている。

【 正解 】『仮面の告白』

・殉死に影響されたのかは分かりませんが、漱石に続いては、三島由紀夫。今度は自伝的作品を取り上げました。

【 6問目 】
『【 何 】』は、芥川龍之介の小説。
『今昔物語集』の本朝世俗部巻二十九「羅城門登上層見死人盗人語第十八」を基に、「羅城門登上層見死人盗人語第十八」を基に、巻三十一「太刀帯陣売魚姫語第三十一」の内容を一部に交える形で書かれたものである。
生きるための悪という人間のエゴイズムを克明に描き出した。

【 正解 】『羅生門』(らしょうもん)

・漱石→三島と来ての3人目は芥川。『こゝろ』に続き、教科書でも見かける有名作品の『羅生門』。これは『こゝろ』に比べると、若い世代で読むことが多く、理解も広くされている作品かなという印象ですね。
・そして非常に強烈なインパクトを受けたのが、こちら。

【 7問目 】
境界性パーソナリティ障害の有名人
過去BPDだったとされる有名人は、ヘルマン・ヘッセ、【 誰 】、ダイアナ妃、マリリン・モンロー……
 
【 誰 】は慢性的な虚無感や疎外感を抱えていた。安定している時期は自己愛的性格だったが、不安定時は感情統制が困難であったとされ、芥川賞を逃した時の怒りは常軌を逸していたという。

【 正解 】太宰治(だざい・おさむ)

・あまり具体的な人名を取り立てるべきではないとも思ったのですが、切っても切れない深い影響を与えたのだなと感じて、あえて人名を問うクイズとして出題しました。
・太宰治の代表作の一つにして、『こゝろ』と並び累計部数で日本一を争ってきた『人間失格』。あっちゃんも(当時)最長の時間をかけて授業をしました。

・ここからも立て続けに明治の文豪の小説を取り上げます。

【 8問目 】
『三四郎』は、夏目漱石の長編小説である。……『それから』『門』へと続く前期三部作の一つ。……三人称小説であるが、視点は三四郎に寄り添い、時に三四郎の内面に入っている。「【 何 】 sheep」という随所に出てくる言葉が印象的な作品である。

【 正解 】stray sheep(ストレイ・シープ)

・漱石の前期三部作は、クイズのベタ問なのでしょう。ということで作品名を問うのは避けましたが、『stray sheep』というワードも、小説を知っていれば“印象的”というWikipediaの説明文も分かると思います。

【 9問目 】
【 何 】丸は日本の童話。……悲劇的な運命にもてあそばれる姉と弟を描く。 
由来
中世に成立した説経節『さんせう太夫』を原作として浄瑠璃などの演目で演じられてきたものを子供向けに改変したもの。

【 正解 】安寿と厨子王丸

・森鴎外の『山椒大夫』からの出題。『安寿と厨子王丸』とすると、絵本やアニメ作品などで題材になるなど、馴染みが出てくるかも知れません。

【 10問目 】
中島敦……は1942年3月にパラオから日本に戻るが、帰国後初めて「【 何 】」、「文字禍」の2編が『文學界』に発表されていたことを知った。

【 正解 】『山月記』

・中島敦の代表作は? と聞くと、普通のクイズですが、
 ・中島敦は、戦時期、パラオに行っていたんだ とか、
 ・その不在の間に発表されてたんだ とか、
 ・帰ってきてから初めて知ったんだ とか、
この問題文のエピソードだけで、少し知識・関心の幅が広がりませんか? そういうのを目指して作問した問題文です。
・筆者名の中島敦も、問題文頭に据えることで、空欄部分以外の情報も見ないと即答できない構成なのも、こだわりポイントだったりします。

・『こゝろ』、『羅生門』、『山月記』と国語の教科書にも載ってきそうな作品群と、『仮面の告白』、『人間失格』、『三四郎』など教科書では取り上げづらい“人間味”の強い作品を、交互に近いかたちで授業してきたあっちゃん。

・芸人YouTuberの先輩・カジサックの100万人と同時に、50万人登録突破を果たした2019年7月中旬まで振り返ってきました。

その1・おわりに

・「中田敦彦のYouTube大学」が50万人登録を記録するまでに取り上げられた書籍から、「歴史」系と「文学」系を中心に、クイズ10問と共に振り返ってきました。

・ここから100万登録に向けての快進撃と、そこで取り上げられた書籍、またその本に関するクイズなどに関しては、「その2」でご紹介する予定ですので、ぜひ続編をお楽しみに。

                          Rx「ではまたっ」


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