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「『まちづくり』の‘挑戦者’がこれからの地方における可能性を語る」が開催されました。

2022年10月10日デジタルの日に、サッカーの元日本代表監督で現株式会社今治・夢スポーツ代表取締役会長の岡田武史氏をお迎えしたトークイベントが開催されました。
イベントの前半は、「スポーツを核とした今治市での地方再生の取り組み、活動実績について」というテーマでお話をいただき、後半は、株式会社NINO 代表取締役で今治FCのコミュニケーションディレクターを務める二宮敏氏とのトークセッションが行われました。
トークセッションのモデレーターは、株式会社テックアイエス取締役社長でエールラボえひめのデジタルアドバイザーである植松洋平氏が務めました。

会場には40名の方々にお越しいただき、YouTubeでは200名!を超える方にご視聴いただきました。軽快なリズムで繰り広げられる岡田氏のトークに、イベントは終始盛り上がりを見せました。

タイムテーブル

  • 17:00〜 開会のあいさつ

  • 17:10〜 ゲストの自己紹介

  • 17:15〜 今治市を例に「まちづくり」の実践施策について

  • 17:45〜 デザインとDXを交えた「まちづくり」について

  • 18:30〜 参加者からの質問タイム

  • 19:00〜 閉会のあいさつ

イベント前半

イベントの前半は、「今治市を例に『まちづくり』の実践施策について」というテーマで講演が行われました。
講演では、2014年にFC今治の運営会社へ出資したことをきっかけにオーナーに就任した時から、2023年に完成予定の「里山スタジアム」ができるまでの経緯をお話しくださいました。
 
岡田氏が今治にきた頃は、決してウェルカムではなかった市民の人たちの心を動かし、今のように受け入れられるまでの岡田氏の活動について。
さらに、その活動を市民が見ているからこそ、時間がかかっても受け入れてもらえたとお話しされていました。

特に印象的だったのは、岡田氏が今治という地域に自らが出ていかなくてはならないと気がついた時のお話です。
当初6名でスタートした会社のメンバーは、県外から来た人ばかり。地元の人たちになかなか受け入れてもらえず悩んでいたそうです。
深夜まで残ってメンバーと一緒に仕事をしていた時、ふと、「この中で今治で友達ができた人?」と岡田氏が尋ねると、手を挙げたメンバーは誰もいなかった。
それではダメだと、そこから残業を8時までにして「今治に友達を作ろう!」と動いたそうです。
「皆さんに来てもらうんじゃなくて、自分達から地域に出て行かなくてはいけないんだ!」と気がついた瞬間だったといいます。
その時から、「孫の手運動」と名づけて、地域の方の小さな困りごとを解決するために率先して動き、地域の方と触れ合うことを大事にしたということでした。

真剣に、時に冗談を交えながら話す岡田氏のトークに、会場の参加者は引きこまれている様子でした。

イベント後半

イベントの後半は、FC今治のコミュニケーションマネージャーである二宮氏を交えてのトークセッション。

Cap:左が二宮氏、右が植松氏。

元々、知り合いだった二人の距離が急に近くなったのは、西日本豪雨災害の時だったそうです。たまたま二人が大阪で食事をしていたところ、翌日に会うことになっていた二宮さんの地元の友人から、「雨が大変そうだから、明日の予定をキャンセルしたい」と連絡がありました。そのことを岡田氏に伝えると、すぐに「何ができる?」という言葉が返ってきたということでした。
 
それから、「すぐにできること」「数日後にできること」など、時間の経緯ごとの「できること」を整理し被災地に救援に行ったということです。
 
自分達の団体は「地域の役に立たなくては意味がない」と言い切っていた岡田氏の姿が印象的でした。
  
さらに今回のイベントのキーワードでもあるDXについては、「DXを使って、世の中が便利になっても、その先に何があるのかといった『ビジョンが大事』だ」とお話しされていました。
デジタル化され暮らしが便利になっても価値が増えなくては意味がないということ、便利になることで心の豊かさが置いてきぼりになってしまってはいけないとおっしゃっていました。

質問タイム

トークセッションの後は、会場やYouTubeを視聴している参加者からの質問タイム。
会場、YouTubeからそれぞれ質問が選ばれ、それに対して岡田氏が回答をしました。
質問は、「もう一回、別の場所で同じことをするなら、何から始めますか?」という質問に対して、「勘弁してよ〜」と会場の笑いを誘いつつも、
 
モデレーターの植松氏が、「この質問は、逆を返せば失敗があるなら、もしくはここがなければ事業がもっとスムーズだったのに・・・。という、後悔を回避するための質問だと思います」と補足すると、岡田氏は、「僕自身には、失敗や後悔といったものはないです。起ったこと全てに意味があるから。周りから見るとよくないように見えることもあるけど、どう捉えるかで解釈が異なってきます」とお話ししていました。
 
最後に「やるべきことに100%全力で取り組んでいたらまちづくりになりました。
この年で、こんなにワクワクして生きてるってありがたいですね!」と岡田氏。
 
2時間のイベントはあっという間に終了。終了後も会場の熱気は冷めやらず、集まった人たちが立ち話をして感想を言い合っている様子がいたるところで見られました。
今回のイベントで参加者が放っていたような熱気を、エールラボに取り組むことで、地域課題の解決等に繋がっていくプロジェクトが立ち上がっていくと良いなと思いました。

参加者の感想

いくつかイベントの感想を紹介します。

  • できることをすることの大切さを感じました

  • 「『まちづくり』の”挑戦者”がこれからの地方における可能性を語る」というタイトルの枠に収まりきらない内容で、岡田さんのお話にとても感動しました。一度きりの人生、何か人の役に立ったという人生にしたい。そのためにも一歩踏み出してみようと背中を押して頂きました

  • 偶然SNSで見つけて、登録して視聴させていただいた。岡田さんのお話が本当に面白かった。小さなことからでも、自分なりの挑戦をしていきたいと思った

  • 何かプロジェクトをやってみたいです

  • 規模は 違うけど、共感する内容で、更にチャレンジ精神で進もうとおもいます

  • 岡田さんのお話とても参考になりました

など、プロジェクトを立ち上げてみたいといった意見もあって、運営側の私たちも嬉しく感じました。
講演の中では、これからの今治をどんな街にしていきたいのかという岡田氏の夢や目標も熱く語っていただきました。その中で、岡田氏が熱く話していたのは「夢を語ることの大切さ」、「一歩踏み出すことの大切さ」でした。

皆さんの「夢を語る場」に「一歩踏み出すきっかけ」にエールラボえひめがなっていけるといいなと感じました。

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