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聴き合う組織の「聴き合い方」|聴き合う組織をつくる『YeLL』のnote

こんにちは!エール株式会社 サポーターのミムです。

今回は、「聴き合う組織」を掲げるエールが「具体的に、どうやって聴き合っているのか」に迫ってみたいと思います。
4ヶ月ほど前に、初めてエールに参加したのですが・・・そこには、今まで見てきた組織とはまったく違うユニークさがありました。

自分が生まれてきた意味を、考えてみる

この地球上にいる生き物の数は、およそ870万種。そのうち動物が777万種、植物が29万8000種、菌類が61万1000種いるそうです。

もちろん人間もそのうちの1種。しかし、他の生き物とは異なる側面をいくつか持っています。その一つが、「自分は何のために生まれてきたのか」という問いを立ててしまうことでしょう。木も花も、あるいは魚も「あたし、なんのために生まれてきたっけ?」と考えることは、きっとないはずです。

とはいえ、人間だって「生まれてきた意味」を意識せずとも、生きていけます。しかし、エール株式会社 櫻井さんはこう言います。

「もし自分が生まれてきた意味に気が付くことができたら、その人がよりその人らしく、集団の中での役に立つ存在になっていくんではないか。」


自己理解と他者理解のために「聴き合う」

ではどうすれば「生まれてきた意味=人生の使命」に気が付くことができるのでしょうか。そのためには「自己理解と他者理解」が必要になります。

まずは、自分の心を知る「自己理解」です。「自分が本当にしたいこと」を振り返り、自分の心の声を聴いて、言語化していきます。

次に必要なのが「他者理解」です。言語化した自分の心の声を、他の人とシェアし、フィードバックをしてもらいます。すると「自分と同じような人がいるんだ」「あの人は自分の苦手な部分が得意なのか」と感じられるようになり、一体感が芽生えてきます。組織の中で、その人らしく振舞うことが、自然に受け入れられるようになっていくようなイメージです。

この「自分の内なる声を、みんなで聴き合う」というプロセスを歩むために行なっているのが、「WCR(Will Can Role)」という3つの問いのフレームワークです。

Willは「自分の信念」。どう生きていきたいのか、どういう存在でいたいかを問います。
Canは「自分にしかない特性」。現在、自分には何ができるのかを問います。
Roleは「自分にしかできない役割」。組織の中で担う役割を自分で選び、どう活かすかを問います。

私も、このWCRを使って「自分の人生の使命」を考えてみました。

体の中で、ずっと何かが燃えている

まずは自分のWill、どう生きるのかを考えます。自分らしいあり方をひと言で表現する「Core Being」からチャレンジです。

実は小さい頃から、「いつも心臓の上あたりが燃えている」と感じていた私。大人になって、友人にその話をすると「何それ?」と笑われてしまいました。でもその感覚はまったく消えず、今でもずっと燃え続けています。
私のCore Beingは「燃える炎」に決まりました。

次はCanです。後天的に身につけたスキル、仕事に関係する資格はもちろん、「自分が生まれながらに持っている能力」も言語化します。
「観察、ライティング、ユーモア」と書きました。

最後に書くのはRole。
Will、Canをふまえて、自分にしかできない役割を言語化します。
「聴く価値をたくさんの人に知ってもらう伝書鳩」と表現してみました。

WCRによって言語化された自分の人生の使命、それは――
「私が燃える炎の状態でいる時、観察・ライティング・ユーモアという能力が発揮され、聴く価値をたくさんの人に知ってもらう伝書鳩になる」
ということになります。

フィードバックで気が付くこともある

エールではWCRを行なった後に、必ず対話の時間を取っています。他者理解を深めると同時に、自分では気がつかなかった側面が対話によって明らかになり、自己理解も深めていける仕組みになっているのです。

「たくさんの人に聴く価値を知ってもらいたいなら、ライティング以外にもできることがありそう」
エールの活動をしている時、燃える炎の状態でいるのかな?」
「伝書鳩ってどういう意味?」

そんなフィードバックを受け、自分の考え方を共有しました。今まで言語化できていなかった自分の気持ち、やりたいこと、やれそうなこと。そうした想いがクリアになり、エールの中で何ができそうかが見えてきました。

さらに、他のメンバーのWCRも知ることで、それぞれが自分らしく組織に貢献しようとしている姿がはっきりと見えてきました。初対面の方と対話でも、WCRを見ながらだと、なぜか身近に感じられたのがとても不思議でした。

自分のため、仲間のために、何ができるかを考えたい

WCRで示されているものは、組織がトップダウンで下ろした目標や役割ではありません。あくまで自分自身の心に従って選んだWill Can Roleが書かれています。その内容をじっくりと聴き、対話を重ねたからこそ相手が身近に思えたのかもしれません。「得意ならお任せしたい。苦手なら助けたい」という共生の気持ちが、自然に湧き上がってくるようでした。

WCRはあくまで「聴き合う」ための、一つの事例です。
この仕組み以外にも、自己理解と他者理解を深めていける方法はたくさんあるはずです。「聴き合う」というエールならではの文化を体験してみて、こうした自己理解と他者理解によって組織への主体性を生まれることを自ら実感したと同時に、まるで遠い場所まで旅をしてきたかのような充実感で、いっぱいになりました。


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