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社会人10年目 起業して6年 新卒でコンサルに入って良かったこと

就職活動のときのコンサルティング会社を中心に受けまくっていた理由は、なんかカッコ良さそうだし給料もいいから。という猛烈に安易な理由からでした。
結果的にある日系コンサルティング会社から内定をもらい、就活を早く終わらせたかったので早々に就活を終わりにしてしまったものの、結局その会社は2年足らずで退職。最後は打ち合わせ中に涙がとまらなくなってしまうくらいヤバイ状態でした。


コンサルティング会社はいまだに就活生に人気の業種だと思います。最近ではコンサルティング会社出身の起業家も少なくありません。そこで、私の個人的な経験から新卒でコンサルに行って良かったこと、後悔したことをまとめてみます。なお、コンサルティング会社といっても様々な企業がありますし、私の場合はいわゆる外資系戦略コンサル!みたいなカッコイイ仕事をしていたわけではないので、あくまで個人的な意見として参考にしてください。


プレゼン能力を徹底的に鍛えられて良かった
 大学のゼミ発表はけっこう得意で「俺、プレゼンはそこそこ得意だし」という鼻をへし折られたのが内定式でした。内定者15名が事前課題について5分間プレゼンします。五十音順で最初だった私は自分のプレゼンを終え意気揚々と自分の席に戻るのですが、その後から続く同期のプレゼンを見て自分の発表のレベルの低さが滅茶苦茶恥ずかしくなりました。単純な話のうまさというよりも、論理展開や発表内容のレベルの違いに愕然としたのを覚えています。私は三流私大文系。就活も「体育会系でした!頑張ります!」でなんとかなったタイプ。一方、同期は旧帝大の理系院卒がずらりと並んでいたので、プレゼンの経験値も能力も比べ物になりません。

 入社後もプレゼンの機会は頻繁にあり、毎月一回は「自分の気付きと学びについて」を先輩コンサルの前でプレゼンして厳しいフィードバックを受けます。通称、公開処刑。

 入社半年と1年のタイミングでは社内審査があり、役員に向けてプレゼンをします。デキがわるいと退職勧告です。そのため、同期で会議室を借りて深夜まで発表の練習と相互フィードバックをやっていました。

 この経験のおかげで、人前で話すことだけなく、資料作りの論理構成や思いもよらない質問への反応力は格段に上がり、その後の法人営業、個人営業、事業企画、研修講師などの仕事にはかなり役立ちました。


思考体力を鍛えてもらえて良かった
 脳みそから血がでるくらい考えろ。新人研修中に先輩コンサルタントが冗談半分で言っていた言葉です。研修中は冗談に聞こえていましたが、実際にコンサルティングの現場に入ると本当にそれくらい考えることが求められます。コンサルティング会社で「一生懸命頑張りました」は意味がありません。クライアントに対して価値を発揮できたかどうかがすべてです。

ベテランコンサルタントなら経験則である程度わかることであっても、数か月前まで学生だった新人コンサルタントにはわからないことがたくさんあります。同じ情報を見ても、考えられる深さがまるで違います。思考の質に圧倒的な差があります。質で勝てないなら量で勝つしかありません。なので時間をかけて思考をし続けるのです。

思考力というと、論理的思考力とかフレームを知っているとかクリティカルに物事を考えられるという部分が注目されがちですが、個人的には徹底的に考え抜く思考体力も大切な力だと思います。特にベンチャー企業で複数のタスクを同時進行しなければいけないときは、頭の片隅で常に考えておくことでとっさに意見を求められたときにも「今はこう考えています」とこたえられるかどうかで周囲の評価は変わってくるものです。


圧倒的なスピード感を求められて良かった
 今はどうかわかりませんが、私が新卒だった10年前はコンサルティング会社といえば超激務でした。私も二日連続会社で徹夜したことがあります。トイレで寝てましたが。

 とんでもない業務量をこなすためには、タスクの処理スピードを上げなくてはいけません。その一つがPCショートカットキー。エクセルとパワポはほぼ毎日使うので、それぞれのショートカットキーは嫌でも覚えます。同期や新卒の中でも「こんなショートカットキーあるよ」と教えてくれるのです。ショートカットキーは睡眠時間確保のために必須です。

 業務の処理能力も考えるスピードも早さと正確性が求められたので、社会ってやっぱり厳しいなぁと思ったものです。求めらているレベルが高かったことは転職した後に気付きました。

 私はコンサル辞めたあとに2度転職していますが、最初の転職先はあまりのスピード感のなさにびっくりしました。PCスキルも全体的に低い。エクセルについては元SEで転職してきた人よりも私の方が詳しいくらいでした。その次に転職した会社はいわゆるベンチャー企業(ただの零細企業?)だったので、業務は忙しく、その労働環境から社員が次々に辞めていく会社でしたが、私はピンピンしていました。ベンチャーはいつまで忙しさが続くかわからない不安はありましたが、瞬間最大風速的な忙しさはコンサルの方が圧倒的に忙しかったので、それほど辛いとは感じていませんでした。ある意味「終電で帰れるし、週に1回は休めるなら全然平気!」みたいなブラック思考になっていただけとも言えますが。。。


総論 鍛える環境という意味ではコンサルは良かった

 早々に夢破れてコンサルティング会社から逃げ出した私ですが、最初に選んだ会社としては悪くはなかったかなと思います。私には長く続けられる会社ではなかったというだけです。


良かったこと まとめ
・プレゼン能力を徹底的に鍛えられて良かった
・思考体力を鍛えてもらえて良かった
・圧倒的なスピード感を求められて良かった

 コンサルティング会社で学んだことはまったく異業種にいっても役立ったことは多かったし、独立した今も役立っていることはたくさんあります。
内定社でコンサルティング会社行こうか迷っている方や、これから就活という方、コンサル業界へ転職しようと思っている方などに参考になればうれしいです。


悪いことは次回

 良いこともあれば、当然悪いこともあります。
 本当は後半に「後悔したこと」も書こうと思ったのですが、思いのほか「良かったこと」が長くなってしまったので「後悔したこと」は次回に書きたいと思います。

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